見出し画像

人生初の模様替えを、深夜に。

生まれてこの方、模様替えなるものをしたことがない。

その昔、相部屋だった妹は毎月のように大規模な模様替えを実行していた。
衣装ケースやベッドまで動かし、それはもう1日がかりで。
さらにはどこで調達してきたのかわからないアジアンテイストな布や「THE ジャマイカ!レゲエ!ひぇーぁ」な布によって部屋の雰囲気までガラッと変えていた。

同じ部屋のもう半分、わたしのスペースは対象的になんとも味気ないものであった。
…天井に好きなアーティストのポスターを貼っていたぐらい。

妹にとって模様替えは、長かった髪をバッサリショートにするような思い切った気分転換だったのだと思う。
たしかに髪は一度切ってしまったら伸びるまで時間がかかる。

しかし、家具の配置はもはやベストな状態であるのだ。
ベッドから衣装ケースへ。
着替えたら勉強机で教科書やノートを詰める。
完璧な動線をわざわざ崩すことがあるかい?


そんなわたしは転勤族で引っ越しも多い。
毎度引っ越した最初に「ベストと思われる家事動線」によって家具を配置してしまうために、次に引っ越すまではマイナーチェンジのみで済んでしまう。

たしかに効率的ではある。
でもおもしろみは、たぶんあんまりない。

∽∽∽

昨夜フリーランス仲間と話していると、仕事環境の話題になった。
わたしはノートPC+サブモニターで、手の届く範囲にプリンタも完備している。

座ったままの状態で半径80cm以内に必要なものがすべてととのっているこの環境をわたしは気に入っている。

夫にいわせると「秘密基地」らしい。


ところが昨夜オフラインに戻った25時半、わたしはあろうことか仕事環境のプチ模様替えをはじめてしまった。

それはもう実に衝動的に。

…いや最近ちょっと首の調子が悪くてね。
原因は寝姿勢なのか、仕事中の姿勢なのか定かでないけれど、ひょっとしてサブモニターの位置が問題ではないかと。

ノートPCとプリンタをきゅうきゅうにならべて、プリンタの上にサブモニターという配置。
サブモニターを見るためには、首を体感45°ぐらいまわす必要がある。
つまりまっすぐ向いているか右を向いている時間が圧倒的に長い。

プリンタをどけてモニターを置けばよいじゃないか。
…それではいけない。
プリンタの上にモニターを置くことで、ちょうどよい高さとなっているのだ。

…高さをキープしつつ45°も首をまわさなくてもすむ位置にモニターを設置できないか。
さらにはプリンタも手の届く範囲に置いておきたい。
配線も考える必要がある。

机に乗っているものをいったんすべて床に下ろしてみる。
すでにホコリまみれだ。気持ちが悪い。

しかし風呂敷を広げてしまったからにはやるよりほかない。
完成しなければ明日の仕事に支障が出る。

ホコリにまみれながら、ああでもないこうでもないとファイルボックスやらAmazonの空き箱やらをテトリスのように机の上でこねくりまわし、ようやく完成した。

達成感とともに疲労感が押し寄せる。
そう思って時計をみると、なんと4:30ではないか。
3時間もかかっていたのか。そりゃあ疲れるはずだ。

ホコリまみれの気持ち悪さとお風呂に入る体力を秤にかけ、わたしは床にヨガマットを敷いて寝るというキャンプなみのタフな睡眠をとった。

実際に心地よく作業できるか試さなかったことが気がかりではあったが、もう限界である。

∽∽∽

今朝。
晴れて新しいデスク環境で作業スタートだ。

首の移動は10°ぐらいですむようになったし、高さもばっちりである。
モニター台の役割をAmazonのダンボール箱が果たしているというのがすこし残念なところだが、限られたスペースにマッチするものがこれしかなかったのだ。いたしかたない。

そして心なしか首の調子もよい気がする。気休めだろうか。


模様替えというよりも単なる配置転換のほうが近いからかもしれないが、脳トレ的な楽しさはあった。
限られたスペースと限られたアイテムで、実現したい環境をどうつくりあげるか。

しかし気分転換になったか?といわれたら、調子の悪い首をかしげざるをえない。

でも、またしても理想的な環境がいったんととのってしまった。
きっと、すくなくとも数年先まで模様替えをすることはないだろう。

妹が楽しんでいるような気分転換をわたしが味わうのは、人生でまだ先になりそうである。



今日も読んでくれてありがとうございます。
あなたが最近した「大きな気分転換」はなんですか?

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

今日やったこと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?