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あなたのおやつはなぁに?『3時のおやつ/壁井ユカコ他』

3時のおやつといえば。それは人それぞれ回答の内容が異なるものだ。
それを作家の皆さんにエッセイという形で書いてもらったのがこの本である。

総勢50名の作家さんそれぞれの幼少のころや、今の暮らしなどにフォーカスした読んでいて楽しいエッセイ集なのでお気に入りの作家さんが一人でもいたなら、ぜひ手にとってみてほしい。

★執筆者一覧(50音順)
あさのますみ/天野頌子/彩瀬まる/安東みきえ/伊藤たかみ/絲山秋子/犬童一心/内澤旬子/大崎梢/大島真寿美/加藤千恵/金原瑞人/壁井ユカコ/越谷オサム/中脇初枝/梨屋アリエ/仁木英之/原宏一/東直子/平松洋子/平山夢明/万城目学/益田ミリ/
ミムラ/宮下奈都/森まゆみ/森見登美彦/椰月美智子/山崎ナオコーラ/柚木麻子

ポプラ社HPより

読んでいたら私にとっての3時のおやつは何だろうと考えたので、今回は私もエッセイとして書いてみることにした。
といっても私の家は小さいころから共働きで物心がついたころには保育園、小学校低学年のときは学童、小学校中学年以降は部活に入っていたので3時のおやつという概念はアニメや小説や漫画のなかで味わうものだった。
ではおやつという概念がまったくなかったのかというとそうでもない。私のなかでのおやつは日曜日の昼下がりだ。
森永のホットケーキミックスで作る、ちょっと雑なホットケーキである。

ちょっと雑なというのは、パッケージにあるような全面綺麗なきつね色というホットケーキではないからだ。この色に偏りがない綺麗なきつね色に焼き上げるには、一度ホットケーキを濡れた布巾の上におろしてから生地を流すことが大事なのだと思うが、母親はそのあたりが大雑把な人でそのままホットケーキの生地を流して、勢いよくじゅわじゅわと音を立てて焼いていた。
それでもその焼き方が嫌なわけではなかった。フライパンにひいたバターがホットケーキの縁をこんがりと生地を揚げ焼きみたいにしていて、サクサクしていてめちゃくちゃおいしかったのだ。
また我が家は父親も甘いものが好きで、一度に大量に作ることができて手間があまりかからないというとホットケーキだったのだと思う。
そしてホットケーキを食べるときはメープルシロップやはちみつではなくて、同じく森永で出しているチョコレートシロップだった。

このチョコレートシロップとバターでサクサクになった部分が合わさったところが最高においしいのである。
母親はこの他にもホットケーキミックスでドーナツを作ってくれたり、さつまいもで大学芋を作ってくれたりしたこともある。
でも一番多く我が家におやつとして登板したのはホットケーキなのだ。パンケーキではなく、ホットケーキだ。そして森永のホットケーキミックスで作らなければならない。
今でも時たま食べたくなって森永ホットケーキミックスとチョコレートシロップを買う。変わったことといえばホットケーキのお供が牛乳からコーヒーに変わったことだ。
今でもこの商品を作り続けてくれている森永さんには感謝してもしきれない。これからもよろしくお願いします。


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