映画 僕の頭の中の落書きたち 感想
統合失調症を患う男の子の主観で進められるストーリー。
幻覚や幻聴の再現はキャラも立っていてすごく良かったのと、迫力のある映像で主人公・アダムの感じている苦しみや恐ろしさが痛いほど伝わりました。
どんなときも惜しみなく愛情を示し続けてくれる人の尊さ。
自分の中の正論をかざすことだけが愛ではないよなぁと。
後半20分は立て続けに3回観ました。
アダムが毎日毎日、人から責められているような気がしていた幻聴も、自分で自分を卑下して否定して、自分を一番突き放していたのは自分自身だったんだろうな…。
病気や障がいの有無に関わらずとも、
きっと誰にでもある自分のコンプレックスや未熟さを正面から受け止めるとこからようやく始まることはきっとたくさんあり、愛する人たちにそれらを勇気を持って打ち明けることの恐しさやその先にあるかもしれない大きな喜びが、ひしひしと伝わってくる作品でした。
温かさのある展開だったけど、きっと当事者の方々は実際はもっと孤独な人が多いのだろうな……と想像してしまいました。
理解ある世の中を作るには、まずは個人の意識よね…自分自身を、身近な大切な人を、と徐々に!🌷
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「罪の告白、欠点を認めることで向き合う機会と強さを得られる」
「僕は病気を抱えているけど、病気自体ではない」
「僕の最大の失敗は愛する人から隠れたこと」
「僕はどこへも行かないよ」
「心を開けばそこから全てが始まるんだ」
「ガン患者は大勢が助けようとしてくれるけど、
統合失調症の患者には誰も関わってくれない」