【駐妻】コミュニティーカレッジESL

無料のアダルトスクールESLには私の求める世界がないと思った私は、お金がかかるが市内のコミュニティーカレッジのESLに通うことにした。

先に述べておくと、コミュニティーカレッジは、その市に 1年以上住んでいれば安くなるがそうでないと高かった。 1年以上住んでいるという証明には、 1年以上前に受け取った郵便物を使用した。住民票などないので、郵便物での証明をする場面がアメリカでは多い。
駐妻でコミュニティーカレッジに通うことを検討する可能性がある人は、郵便物を捨てずに持っておいた方がいいかもしれない。

また、教科書を購入するのでそれも予想外に高い出費となった。
私が新品を希望していたので高かったが、カレッジ内のブックストアでは新品の教科書の横に中古のものも売られていたし、ネットでも中古を安く手に入れる方法があるようだった。
教科書購入も、のんびりしているとブックストアに在庫がなくなってしまい、ネット注文ですぐに手に入らないということもある。要注意だ。

さて、お金のかかるカレッジESLだが、その内容は満足のいくものだった。
日本の大学を卒業している私にとっては、大学時代に戻ったような、でも当時学んだことを復習できてとても有意義な時間だった。

ただ、ゆるく英語を学びたいとか日常会話的な部分を伸ばしたいという人には向かない。カレッジESLは、あくまでも短大・大学で英語で学んでいくための準備をする場所。必然的に、リーディングやライティングが多くなる。
それでも、強制的に英語に触れる機会があったのは、私には良い刺激だった。

授業は良かったが、当初私が望んでいたものは手に入らなかった。

◯ 英会話力
 Speaking / Listeningの力を伸ばしたかったが、ESLに来ている学生は皆、私のように英語を学んでいる途中。英語が未熟な者同士なので、会話が成立しないこともあったし、すごくシンプルなやり取りしかしなかったり…正直、英語母語話者と会話をする方が、こちらの言いたいことを汲み取ってくれたり、よりクリアに聞き取れたりするので楽だと思った。
ただし、気持ちの面で、お互いに英語学習者だと気楽に英語を話すことができた。間違えてもお互い様、という感じで、とりあえずしゃべってみる!という土台になるマインドは作ることができた気がする。

◯ 友だちづくり
 カレッジのESLは全体的に若者が多かった。年齢は関係なく、英語力を伸ばしたいという共通の目標があれば仲良くなれる!かとも思ったが、やはり、ライフステージが違うと話が合わないし、特に日本人の若者は、私がかなり年齢が上なのでどうしても気軽には話しかけられなかったと思う。
私と同じくらいかもっと上の年齢の人もいたが、彼らはアメリカで生き抜くために英語を学びに来ていた。そう、仕事のため、もしくは、これから仕事に就くため。もしくは、明確な目標を持ってそれを達成するため。私のように、専業主婦で趣味の延長のような気持ちで来ている人はいなかったので、仲良くなって授業外でお茶でも…という雰囲気ではなかった。

…というのは言い訳かもしれない。
結局、私は、英語を母語としない者同士で仲良くなっても会話が上手く成立しないし、それだと私の英語力の向上にはつながらないと判断して、積極的に仲良くなることをしなかったのだ。
日本にいる頃は、相手が誰であれ、英語で会話ができるだけで嬉しかったし、他国の人と仲良くなって文化や考えを共有することが楽しかった。
ところが、アメリカに来て、英語が周りに溢れる環境になり、英語を母語とする者と関わりたいという強い欲が膨らんだ。

英語!英語!という英語への強い執着とも言える思いが、気付かぬうちに私を間違った方向へ押し流していた。

今振り返ってみると、カレッジでの出会いは貴重だったのに。
さまざまな人生とその人の英語との関わりに触れることができて、興味深い話がたくさん聞けたに違いない。
私は、勿体無いことをしてしまった。

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