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外資系メーカーに勤める公認会計士の日常|2. 英語ペラペラでない人こそプレゼンは主戦場

前回の記事では外資系で求められる英語力について書きました。今回は、英語がペラペラでない人でも、いや、ペラペラでない人こそ、良いプレゼンテーションができる!ということを、気をつけたいポイントとともに解説していきたいと思います。

Filler wordsはそもそも身につけないに限る

Filler wordsってご存じですか?日本語で言うところの「えーっと」のような、間をつなぐための言葉で、例えば、Umm..., you know, like..., well,などがあります。ビジネスの場面、特にプレゼンの時などは、準備不足の印象を与えてしまい、使わない方がよいと言われています。しかしながら、ネイティブスピーカーの方々にとっては、普段使い慣れている言葉なので、ビジネスの場でもついつい出てしまうものでもあります。正直言って、Filler words連発でビジネスの話をされると、話がまとまらない(前回のnote参照!)ので本当によくないです。

私は、英語ペラペラでないビジネスマンにとって、そもそもFiller wordsを身につけていないということが、かなりのアドバンテージであるということを声を大にして言いたいと思います!Filler wordsがなければ、聞きやすい!分かりやすい!堂々としてみえる!最高です。

今時点でFiller wordsが習慣化していないそこのあなたは、今後一切Filler wordsを使う必要はありませんので、ぜひ使わない・身につけないを心がけてもらいたいと思います。逆に言うと、英語ペラペラでないのにFiller words満載で話している人をたまーに見かけますが、聞いている側からするとかなり分かりにくいし気になります。今Filler wordsをビジネスの場でも多用してしまっている人は、ぜひ自分のしゃべりを録音したり、家族や友達に聞いてもらったりして、客観的にどのくらい聞きにくいか確認してみましょう。

きちんと準備したプレゼンならネイティブスピーカーにも勝てる!

そういうわけで、英語ペラペラでない私たち(一緒にしてすみません)はFiller wordsがつい口をついて出るということがないのが有利なわけですが、その利点を生かすことができる最たるものが、プレゼンテーションです!

プレゼンはネイティブスピーカーの方でも緊張します(日本人が日本語でプレゼンする時だって緊張しますからそりゃそうです)。緊張した結果、ネイティブスピーカーの方々は、1. Filler wordsを連発したり、2. 早口になったり、3. ポイントから逸脱する補足をしたり、してしまいます。英語ペラペラでない人は、緊張してもこの3つが起こりにくいです!とても有利!

そして、このアドバンテージを最大限活用したいなら、しっかりと準備することです。「しっかりと準備」するとは?こういうことです!

1. どのスライドでどんな文で話すかちゃんと決める

2. ↑で決める文は、スライドに書く文と全く同じにならないように気をつける(同じ意味のことを微妙に違う表現で言う、スライドに書いていない情報も補足的に話す&その文も決めておく)

3. 練習する!

4. Q&Aに備えるため、そのプレゼンテーションで取り扱う話題についてできる限り熟知して理解しておき、使わない予定の言葉でも念のため英語での言い方は調べておく。

特に2のポイントに関しては、「ハキハキしゃべってるのはいいけどスライド読んでるだけだな」という印象を与えないために大事なことです。プレゼンは音読の場ではありませんので、ぜひ気をつけてみましょう!

唯一の懸念、Q&Aの乗り切り方

用意したプレゼンは頑張って準備すればなんとかなるとして、Q&Aはその場でのやりとりだから、心配ですよね。その気持ちは痛いほど分かります。できればQ&Aは最後にまとめて…と言いながら時間切れになることを期待したい。ですが、あえて言いましょう、どうせやらなきゃいけないQ&Aならこまめに済ませる方が自分のためです!

Q&Aにおいて最初にして最大の関門は、質問の英語がちゃんと聞き取れるかどうかです。こまめにQ&Aをはさむことによって、どの部分の話についての質問なのかを判断するというハードルを1つ取り除こうという作戦です。

まず、キリのいいところまでスライド数枚(ボリュームによっては1枚でもいいです)でいったん話を切り、

Does anyone have any question at this moment?

と聞きます。なんとなく親切な感じが伝わります。質問がなければないでラッキー!ということで、Let’s move on to the next topicとでも言って次にいきましょう。

質問があった場合、簡単に答えられれば答えましょう(当たり前のこと言ってすみません)。質問の内容がよく分からなかった場合は、

Thank you for the question! You mean, ......, right?

と、何となくこんなこと聞いていたのかなと思う質問内容を、自分の表現で言い直しましょう。最後にまとめてQ&Aにしてしまうと、外す可能性が高くなって危険ですのでこの芸当はなかなかできません。こまめにQ&Aを挟むことによって、話題自体は外さないですみますので、当てずっぽうでも遠からずで質問内容を推測できます。

こちらが言い直した質問内容が大体合っていれば質問者はyes, yesみたいな感じでリアクションしてくれると思いますので、それに対して回答しましょう。もし間違っていれば、質問者の人は「あれ、質問の仕方分かりにくかったかな?」と思ってもう一度表現を変えて質問してくれるはずです。そのとき、スライドを前後に動かしたりポインタを動かしたりして、「スライドのどの部分のこと聞いてるのかなー?」という雰囲気を醸し出しましょう。すると質問者の人も、Please go back to the previous slide... yes, that’s the one. You said..... but how about....?みたいな感じで、ピンポイントでどこの話を聞きたいのかを教えてくれるでしょう。

こんな当てずっぽうみたいな感じで変に思われないかな?と思いますか?でも、実は日本語で日本人同士でやるプレゼンのQ&Aでも、このくらいのやり取りは起こると思います。大丈夫!自然ですし、英語ペラペラでない人がプレゼンしていることを考えれば上出来です。むしろ、質問内容がよく分からなかったのに適当に答えようとしてしどろもどろになるほうが、質問する側も回答する側も不幸ですので、ぜひ回答する前に質問を確認するようにしてみましょう。

質問は分かった、でも答えられない…

上記の作戦で質問内容は分かったとします。でも、答えられない場合もあるでしょう。本当に答えが分からない場合と、日本語でなら答えられるけど英語でなんと言えばいいか分からない場合がありますね。

どちらの場合も対応方法は同じでいいと思います。

(まず言えることがあれば言えるところまで言ってから)Let me (double-)check and get back to you. (もし詳しそうな人が同席していたら)xx-san, any comments?

です!前半でかなり核心に迫るまたはディテールまで話せた場合はdouble-checkと言ってもいいかなと思います。念のためもう一回確認させてくださいという感じです。同席している人にコメントを求める部分に関しては、その場で詳しい人や上司が助けてくれれば解決するお得なソリューションですし、活発な議論をするためにも自然な流れですので、やれそうならぜひやってみましょう。

私のかなり個人的な意見ですが、「日本語だったら答えられるけど英語だと…」の場合に、本当に回答内容はすごくよく分かっていて、ピンポイントの専門用語や表現だけが分からない場合、正直にそれを言って、同席している他の日本人にその部分だけ助けてもらうのもありだと思います(知っている人がいればすぐ教えてくれますし、知らなくても親切な人なら検索して10秒で教えてくれます)。ただ、そういうことをしなくて済むように、「使わない予定の言葉でも英語での言い方を調べておく」を徹底しておきたいと思います。

まとめ

・Filler wordsはそもそも身につけない

・ただのスライドの音読にならないように、話す文まで決めて練習する

・Q&Aはこまめに行い、質問内容は繰り返す。回答できなかったらlet me check and/or 他の人に振る


いかがでしたでしょうか?英語プレゼンにトライする際の参考にして頂けたら嬉しいです!

お役に立てるnoteを提供していけるようがんばります!