読書記録:目標管理

1.Measure What Matters(ジョン・ドーア)


使い方によってはプラスにもマイナスにもなるOKRの要諦を抑えることができる

<Point>
・アイデアを思いつくのは簡単。実行がすべて
・目標をきちんと立てて展開すれば、曖昧な思考を防ぐワクチンとなる
・有効なKRは具体的で時間軸がはっきりして、意欲的であると同時に現実的、測定可能で検証可能でなければならない
・OKRは全員の努力のベクトルを合わせ、協力させる
・目標は視野を狭め、非倫理的行動を助長し、協力意識を損なうなど、組織的問題を引き起こす可能性があることに注意
・成功する組織はフォーカスし、それほど緊急ではないことは後回しにする
・公開された目標のほうが、非公開のものより達成される可能性が高い
・少数の共通の目的に向けて一丸となって取り組むように各部門のアラインメントをはかり、目標を重視した率直なコミュニケーションによって人々をまとめていくことで、透明性と責任の所在が明確になる
・OKRの文化とは自ら責任を負う文化


2.最高の結果を出すKPIマネジメント(中尾隆一郎)

理屈は理解していても実践でズレがちなCSF、KPI、KGIを関係者全員で共有・実行・改善し続けるとの原則を振り返られる

<Point>
・単に数値でマネジメントのはKPIマネジメントではない
・事業成功が何か分かっていないとKPIマネジメントは始まらない
・KPIが現場の努力で変化するプロセスであることは必須
・できるだけ旬な数値把握が重要
・KPIの間違った作り方:指標の抽出→指標の決定→運用する→目標の決定→数値悪化→対策検討
・正しいKPIマネジメント:KGIの確認→ギャップの確認→プロセスの確認→絞り込み→目標設定→運用性の確認→対策の事前検討→コンセンサス→運用→継続的に改善
・KPI不調の場合の施策導入の意思決定者を決める
・KPIマネジメントは平時は安心材料。戦時に戦略と戦術の変更の必要性などの度合いが分かる
・分数ではなく定数が原則。KPI分数にする場合は、分母が変数を避ける


3.目的ドリブンの思考法(望月 安迪)

迷宮に入りやすい「何のために」の目的設定のポイントを学べる

<Point>
・仕事は作業そのものに意味があるわけではなく、作業を通じて生まれる価値にこそ意味はあるため、何のためにが分からないままにガムシャラに働いても、成果は決して出ない
・成果創出のストーリーを描く行為は実務をこなす時とは違う筋肉を使う
・目的を欠いてしまうと、対処すべき問題が何か分からず、優先事項が判断できず、的外れなアクションを取り、関係者も説得ができない
・組織において目的を設定するとき、自身の周辺に置かれる上位目的や下位目的を把握し、それらとの一貫性を意識することが必要
・ポジションに適合した時間軸で目的を設定する
・ポジションが上がるほどに求められるのは、分析ではなく総合の思考力


4.リフレクション(REFLECTION) 自分とチームの成長を加速させる内省の技術(熊平美香)


自分の内面を客観的、批判的に振り返るリフレクションの重要度が参考になる

<Point>
・ギリシャ時代から実践され、経済産業省が提唱する「人生100年時代の社会人基礎力」の中でもあらゆるスキル習得の前提となる力として注目されている
・経験を客観視することで新たな学びを得て、未来の意思決定と行動に活かしていく
・結果を出せる理由を説明できないと、自分が経験を通して得たノウハウや知恵を他に伝授できない
・過去の成功体験からどのようなものの見方や価値基準が形成され、そのうちのどれを手放す必要があるのかを認識する
・事実や経験に対する自分の判断や意見を、「意見」「経験」「感情」「価値観」に切り分けて可視化する
・人間は自分の見たいものを見たいようにしか見ないことを自覚してメタ認知をする
・動機の源は人柄や魅力の源泉
・ネガティブな感情に陥ったときは、自分を知る絶好のチャンス
・経験から学ぶリフレクションは、一人でやるよりも、仲間と実施するほうが、学びが大きい
・ネガティブな精神状態では、良い判断ができない
・自分の境界線の外に出る機会を多く創り、柔軟な思考を持つ
・共感を伴う傾聴は、相手の考えや気持ちに対して評価判断を加えない


5.サーベイ・フィードバック入門(中原淳)

形骸化したは勿体無いサーベイの見える化→ガチ対話→ 未来づくりのサイクルが学び深い

<Point>
・見える化されたデータが、現場を変えるわけではない
・多様性に伴い遠心力が強くなる組織は見える化が重要となる
・集団の人数が増えるほど、メンバー 1 人あたりが供出する努力量は減っていくことに注意
・チームのパフォーマンスは発足当初は上がっていくものの、ピークを境に下がっていくため油断禁物
・危機感だけで人は動かないためデータが必要
・データを集めるという行為自体が、人々が行動を変えるためのエナジーを内包している
・データは問題と個人を、いったん切り離すことで、言える化する
・何度もサーベイを行ううちに、同じ質問項目への回答に過剰適応してしまい正確な測定が行えなくなってしまうため、頻度と変更が肝要
・ワンショット·ミーティングはあり得ない
・データを活かすにはストーリーテリングが有効


6.仕事の「見える化」「記録術」 (谷口 和信)

人は必ず忘れる生き物だからこそ、メモを取るとの基礎行動の重要性を肝に銘じることができる

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<Point>
・覚えておくという行為は、頭の中で思い出す作業を繰り返して脳に負担をかけるため、忘れるために書き留める
・手で文字を書く行為に複雑な動きとして、より脳を刺激します。
・混乱した時こそ、急がば回れで書き出して見える化する
・人の集中力は度合いに応じても15分、30分、90分が限界であることを自覚してタスクを分解する
・スキマ時間用のTODOリストを持つ
・予定の見える化で段取りを徹底する
・他者が関わる仕事は自分がコントロールできないことに注意して優先的に対応する
・人には時間があればあるだけ使おうとしてしまうという性質がある
・曖昧な記憶には都合の良い解釈が紛れ込むため記録する
・行動を記録することで所要時間を見積もれるようになり計画を立てられる

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