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家なし家族のミラクルハッピーホーム

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元ホームレスのおいちゃんたちが30人暮らすミラクルハッピーホームでの出来事を綴っています。
運営しているクリエイター

#社会福祉士

仕事じゃない仕事を大切にしたい。

ナースコールで呼び出されたので、Kさんの部屋に駆けつける。十中八九なんともないのだけど、…

Mikuru.M
3年前
9

福祉の現場で働き続けることの焦りと葛藤

たぶんまともに働けない最近の悩みといえば専ら福祉の現場で働き続けることへの焦りと葛藤だ。…

Mikuru.M
3年前
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骨を拾う

身寄りのないおいちゃん達に寄り添うことを生業にしているので、葬儀に携わることは少なくない…

Mikuru.M
3年前
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人間関係のリハビリ

喫煙所はホームの憩いの場のひとつである。   花札に興じているひとあり、窓の外をボーっと眺…

Mikuru.M
4年前
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ホームレス支援は交換留学に似ている。

元ホームレスのおいちゃん達が暮らすハッピーミラクルホームに初めてやってきたとき、不思議…

Mikuru.M
4年前
9

たとえ悩みが解決しなくとも。

大好きなおいちゃんの危篤の連絡が入って、病院に駆けつけ、一旦おうちに戻って、嵐の前の凪の…

Mikuru.M
4年前
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優しい世界のまわしかた

豪雨明けの夜の街を散歩。雨の匂いが色濃く残っている。 住宅街の真ん中でなにか小さなものがこそこそとうごめいてるのを見つけた。月明かりに照らされてよく見たそれはなんとカニだった。 恐らく、大量の雨に流されて迷子になってしまったのだろう。足元で逃げ回るカニを捕まえて、私は近くの川へと連れて行った。川は増水してごうごうと唸っていた。大丈夫かな、ちゃんとお家に帰れますように。 商店街の道端では、びしょ濡れでうずくまっているホームレスのおいちゃんを見つける。強烈な野宿臭。見慣れな

認知症のおじいちゃんが教えてくれた友だちの作り方。

「友達ってどうやってつくればいいんですかねー」そんなことを同僚にぐちぐち相談していたら、…

Mikuru.M
6年前
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認知症のおじいちゃんから教えてもらった友達をつくる方法

「友達ってどうやってつくればいいんですかねー」そんなことを同僚にぐちぐち相談していたら、…

Mikuru.M
6年前
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好きなことを仕事にすることの脆さについて

こんにちは。さとうみくるです。とある地域で、元ホームレスの方や出所者の方が暮らす施設で彼…

Mikuru.M
6年前
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信頼関係を築かなければ、スタート地点にさえ立たせてもらえない。

ホームレス支援の現場にいると不条理なことにたくさん出会う。 飲みすぎてぶっ倒れたおいちゃ…

Mikuru.M
6年前
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最後のユートピアとしてのドヤ街

東京滞在で時間が空いたので山谷を散歩。 路上にパイプ椅子を出して昼間から呑んだり碁をうっ…

Mikuru.M
6年前
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元ホームレスだったおいちゃんの葬式に100人が集まった話。

「田中さんが亡くなったよ。」 施設長からの電話はそんな唐突なひとことから始まった。よく晴…

Mikuru.M
6年前
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ホームレス支援の現場から

最近、ホームレスのおいちゃんたちのことについて書きたい欲が高まっている。 その理由のひとつは、大好きだったおいちゃんの死をこのところ立て続けに経験して、いちにちいちにちの尊さを身をもって知ったこと。毎日飽きるほどにおいちゃんたちと顔を合わせていると、ずっとこんな日々が続くんじゃないかって錯覚しがちだったけど、そんなことなかった。別れは一瞬だった。だから、一瞬一瞬を大切にしたいし、おいちゃんたちの生きた証を残したい。 もうひとつは、私がこの現場で働きはじめてホームレスの方の