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学校に行きたくない、と子供が言ったとき。次男の場合。

子供が学校に行きなくないと言ったら。

私は、いいやん!と受け入れる自信がありました。なぜなら、現学校の公教育について、私自身が子育てを通して少なからず違和感を持っていたから。子供たちの友人にも、いわゆる不登校と呼ばれている子もいて、すごい敏感な感覚の持ち主だな、時代の最先端だなと思っていました。それが今から10年くらい前のことでしょうか。

そんななか、ある日。小学校6年生の次男が、「学校しんどい」と言うようになりました。学校での出来事をよく話す子だったので、なぜしんどく感じるのかを毎日のように聞いていました。聞いてみると、たしかに。それはしんどいな。それをキャッチするセンサーがあって、気づいてしまうと、それはしんどい。学校のルール、先生が話す内容の矛盾点、友人関係、小さな時から正しいと教えられてきたことが実はそれだけでは生きれないと言う現実にぶつかった時期だったようでした。本音と建前、とか。融通を利かす、とか。

最初は一つ一つ聞いていたのですが、さすがに私も全部聞くのが苦しくなった時がありました。その時、ふと次男に日記みたいに、気持ちを文字にしてみては?と勧めてみたのです。私がいつか、何かで、想いを文章に書き出すことで、気持ちの整理が出来ると聞いたことがあったので。彼はノートに言葉や絵で、気持ちを表現し始めました。最初はすごい量の言葉を書き綴ってましたが、日に日に気持ちが収まって来たのか?書く量が減ってきました。日記を書くことは、彼に合った方法だったようです。

学校は基本的に通っていましたが、たまに遅刻したり、休んだりして、2人でお昼ご飯を食べに行ったり、ケーキを食べに行ったり、三人兄弟でなかなか2人で出かける機会は無かったので、そんな時間をせっかくなので楽しみました。そうしているうちに、小学校の卒業式を迎えました。

中学校に入ってからは、行きたくない、行けないということはありませんでした。今考えると、部活もかなりハードだったし、勉強も本人なりに頑張っていたので、大変だっただろうし、よくやれたなぁ、と思います。部活では部長を務め、いっぱい悩みながらも乗り切っていました。

途中、中学一年生の冬に、エレキギターを弾きたいと。クリスマスプレゼントに初心者用のギターを買い、習いに行き始めました。ギターを弾くこと、音楽に触れることが、彼の中学校でのストレスを和らげてくれていたように思います。その頃から、高校ではバンドを組んで、音楽活動をしたいと言うようになりました。高校は軽音楽部があり、自分の学力に合った公立高校に進学しました。

高校に入学して1年生の間は、勉強も、音楽活動も、全力でやっていました。元々完璧主義な所があり、でも不器用で。必死にやっているのは、見ていてよく判りました。音楽活動をするにも色々と費用がかかるのでアルバイトもしながら、ライブに学校に。2年生になると部長にもなり、作詞作曲もするようになり、全てを上手くやりたいのに出来ない状況に。考えてみたら、出来なくて当たり前ですよね。どう考えても、抱え過ぎているし、全て全力投球でした。好きで、やりたくてやっているはずが、段々と苦しそうになってきました。段々と笑わなくなって来ました。朝起きれなくなり、学校に行けても先生の話が入って来ないんだと打ち明けてくれました。ある日「なんだか自分がコントロール出来ない。病院に行きたい。」と言われました。

その時、はっ!と思ったのです。我が子が「学校に行きたくない」と言ったら、すんなり受け入れる自信があったはずなのに、何かのきっかけで学校に行きたくなるのでは?少し休憩すれば、また前向きになるのでは?そう考えている自分に気づきショックでした。17歳の彼を心療内科に連れて行くのは少し私の中で違和感があり、小児科で不登校の相談が出来る病院を見つけていたのでそこに行くことにしました。

病院でのこと、そこからの経緯は、また次回に詳しく投稿しようと思います。

それが2019年11月。そこから病院の先生のアドバイスを頂き、高校に行くことを無理しないと決めたのです。

学校とのやり取りも、また詳しく書きますね。

今、私が感じることは、学校に行きたくない、と親に伝えることが出来た子供達は、本当に素晴らしいと思います。保護者のみなさんに、そんな子供を誇りに持って欲しいです。だって、今の自分の気持ちにちゃんと気づくことが出来、それを伝える事が出来のですから。保護者の立場になれば、どうして?なんで?と思う気持ちはよく判ります。私もそうでした。でも、それをキャッチ出来た彼らは、素晴らしいセンサーを持ち、きっと世の中の不条理やおかしい部分を私たち大人に、その姿で見せてくれているのです。

そんな子供の近くにいれて、ここまでサポートして来た自分を保護者の皆さんもいっぱい褒めてあげて欲しいです。親は悪くない。自分の子育ての過程をついつい後悔してしまう気持ちになってしまうけれど、そんな必要は全くない。彼らはその経験を彼ら自身がやりたくて生まれてきているし、間違ってなどいないんです。自分の人生を生きようとしているのだから、素敵なことなんです。どうか責めないで下さい。大人も子供も、私たちみんなが一人一人、素晴らしい存在なんですから。


2021.3.13



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