見出し画像

今日ときめいた風景58ー水芭蕉やキスゲがなくても尾瀬はいい❣️

水芭蕉がすっかり終わり、訪ねる人もめっきり少なくなった尾瀬を歩いた。水芭蕉やキスゲの時期は大勢の人が押し寄せて木道に長い行列ができる。確かに下の写真のように、群生している水芭蕉やキスゲは美しく私たちの心を奪う華やかさがある。

水芭蕉の群生地〜至仏山を望む
水芭蕉が終わるとキスゲの季節

でも私にとっての尾瀬の魅力は、何と言っても尾瀬ヶ原に立って360度見渡した時の開放感である。自分が抱えていた心の緊張がほどけていく感覚。だから何度でもこの場所に立ちたいと思う。

今回は大方の人が選ぶ鳩待峠から降りていくコースではなく、あやめ平に向かって登っていくコースを選んだので、ほとんど人に出会うことなく歩いた。こんな静かな尾瀬がいい。だから今まであまり気にもとめなかった小さな花々に目が行った。

チングルマ
タテヤマリンドウ
ワタスゲ
カキツバタ
池塘の周りのカキツバタ
ヒツジグサ
至仏山と池塘に映った逆さ至仏山ー白い花はコバイケイソウ

そして、旅の最後に待っていてくれたかのように水芭蕉とキスゲを見つけた。

水芭蕉
キスゲも発見
湿原の至る所にこのような鹿の食害から守るためのネットが点在

山小屋の管理人さんの話によると水芭蕉もキスゲも鹿に食べられてその数が大きく減って、昔のような群生は見られなくなってきているそうだ。熊も頻繁に出没しているようである。

ネットの中の茶色い植物は霜にやられたゼンマイである。その茶色い姿が、至る所に点在していて見るも痛ましい。でもそこからたくさんの若芽がすでに芽を出していて生命力のたくましさに励まされる(去年の水芭蕉も霜にやられてその美しさが損なわれた)

霜にやられたゼンマイから若芽が…

自然の力は強大である。誰も抗うことはできない。今、目にしているこの美しい風景がこれからも存在し続けると言う保証はどこにもない。だから木道の傍らにひっそりと咲いている小さな花々に一層愛おしさを感じる。

こんな所にカキツバタとヒツジグサ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?