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ミステリードラマはお好き?(続)ー「やっぱり古典的なミステリードラマはいい👍」

(タイトル写真はYouTubeから転載)

以前にも書いたけど、現代よりもずっと遡った時代設定、懐かしい田舎の風景。のんびりしたペースのストーリー展開とオーセンティックなディーテイル。そんなミステリードラマが大好き。要は年寄りの懐古趣味!

BBCのミステリーは、まさにこのジャンルだ。アガサ・クリスティもいいのだが、日本のTV番組は繰り返し同じ作品を放送するのでちょっと飽き飽きしている。最新の古き良き時代のドラマが待たれる。

この“Father Brown”(ブラウン神父)の原作は1911年というから驚くほど古い。日本でも戦前から翻訳されていて知る人ぞ知る三大探偵小説の一つとも言われているらしい。ドイツやイタリアでも数多く映画化、ドラマ化されている。イギリスではBBC制作で2013年に放送が始まった。設定は1950年代の農村部。2022年からシーズン9が始まった。

主人公は牧師だが、彼の洞察力、推理力には警察など及ばない(あまりにひどい当時の警察の無能ぶりが描かれている)。彼の推理は科学的根拠に基づくというより、人間の本質を深く理解しているからこそ、自ずと犯人に辿り着くという手法だ。辿り着いても彼は犯人を断罪しない。犯人の告解を聞き、罪の意識を自覚させる。「罪を憎んで人を憎まず」と言ったところだ。


最近見始めたのは、”Miss Scarlet & The Duke”(探偵ミス・スカーレット)。時代は、1890年代ヴィクトリア女王時代のロンドン。父の急逝によって、文無しとなったイライザ・スカーレットは生きていくために父親が経営していた探偵社を父の名前で引き継ぐ。

しかし当時のロンドンいや世界は女の地位が低く、職業としての探偵稼業を男社会でやっていくのは到底大変なことだった。差別や偏見の言葉を何度も投げつけらる。じっとその言葉を聞いている彼女に深く感情移入してしまう。でも、そんなことにめげずに持ち前の機転と感性と勇気、それに知性ーとにかく彼女は賢いーで問題を解決していく。

タイトルのThe Duke とは、The Duke of Wellington (ナポレオン軍を打ち負かした将軍、政治家)のことだが、幼馴染のWilliam Wellington (ウィリアム・ウェリントン)のニックネームである。彼はロンドン警視庁の刑事だが、なんのかんのといってもイライザの助けを借りて問題解決をする。そしてこの2人の微妙な関係。お互いにひかれあっているのに口にしないもどかしさ。が、また楽しい。

イライザ・スカーレットの人物設定はジェイン・オースティン「高慢と偏見」のエリザベス・ベネットからインスパイアされているとか。(私はお相手のマーク・ダーシーが好きだけど…)

              シーズン2

そして、今はもう放送していない”Murdoch Mysteries”(刑事マードックの捜査ファイル) こちらも1890年代イギリス植民地下のカナダ。トロントの刑事として当時としては最先端の科学技術ー血液、弾痕、指紋など〜を駆使して事件を解決していくドラマ。そして有能な女性の警察検死官の存在が大きい(どのドラマでも検死のために解剖した遺体は、両肩から”Y”の字に切られている。これは実際の現場でも同じなんだろうか?)

最後はアメリカのミステリー”Elementary“(エレメンタリー  ホームズ&ワトソン in NY) なお、原題の「ELEMENTARY」は、

「シャーロック・ホームズを初めて舞台で演じた俳優であるウィリアム・ジレットの名台詞、『Elementary, my dear Watson. (初歩的なことだよ、ワトソン君)』から付けられている」そうだ。(by Wikipedia )

現代版シャーロック・ホームズ。現代のニューヨーク。そのニューヨーク市警の顧問としてこの二人が遺憾無く才能を発揮して事件を解決していくドラマ。1話完結、1時間のドラマ。犯人特定の道筋は、ホームズの超早口の論理的推理。飛躍した説明に本当かいなと疑問を抱きながらも彼の推理に押し切られ犯人が特定される。

このホームズの人物設定は、オリジナル同様、自信家で、不遜で尊大、エキセントリックでハイパーで、空気を読まない鬱陶しいヤツ。

古典的なミステリーには癒しの効果があると自分では思っている。少なくとも私には。そんな方がいれば語り合いたい😝

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