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今日胸に響いた言葉84ー「孤児たちの悲しみをなかったことにはさせない」

(2023年10月14日付 朝日新聞「惜別」ー「戦争孤児の会」元代表 故金田茉莉さんの言葉)

金田さんは1945年3月10日東京大空襲で母親と姉妹を奪われ9歳で孤児になった。自身が戦争孤児だった過去については、50代ごろまで口を閉ざしていたという。大病を患い、いつ亡くなるかわからないという経験を経て学童疎開の記録を残す活動を始めたという。元戦争孤児を探し一人一人の証言を集める調査を独力で行なった。戦争孤児にとっては、

「語りたくない重い過去」

その証言を受け止められたのは、自身も同じ辛苦を味わったからこそであろう。

「戦争孤児を保護、養育する責任を国は果たさず、正確な記録も残さぬまま隠蔽した」

と国に対する怒りを隠さなかったという。そこに「孤児たちの悲しみをなかったことにはさせない」との金田さんの執念を感じたと。

またしても過去に向き合わない日本という国について思い知らされる。

金田さんの残した言葉:

「日本が戦争に巻き込まれれば、また戦争孤児が生まれる。過去の出来事ではない。未来の子供達の問題です」


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