今日ときめいた人165ーNikola Tesla(ニコラ・テスラ)
(タイトル画像は読書メーターから転載)
次女の長男が学校で「僕、ニコラ・テスラになるんだよ!」と言って写真を送ってきた。歴史上の人物になりきるイベントのようだ。
この時、私は「それって誰?」程度の認識だった。お恥ずかしい。孫でも知っているのに😅
早速、お得意のWikipedia でチェック。それによると交流電気システムを発明した人だった。当時直流電気システムを発明したエジソンはすでに会社を設立しており、テスラはエジソンを慕ってその会社に入社した。しかし直流電気と交流電気という2人の立場の違いから2人は袂を分つ。現在では我々の生活は交流電気システムが主流だから、すごい人だ。その割には日本ではエジソンほど彼の名前は知られていない(というか私が知らないだけなのだろう)
そして電気自動車で有名なイーロン・マスク氏が率いる会社の名前がテスラであるのは、尊敬するニコラ・テスラにあやかってのことだそうだ。
余談であるが、私の実家は東北本線沿線にある片田舎であった。帰省したり上京するたびに、栃木県にある黒磯駅構内で一旦電車の車内の照明が全て消され、しばらく停車した。この時のアナウンスが「直流電気から交流電気への切り替えを行います」というものだった。理系に全く疎い私であったのでここからシステムが違うんだ程度の認識だった。
参考 (response.jpより引用)
「1959年7月に東北本線が白河駅(福島県白河市)まで電化された際、電気方式が黒磯駅以南が直流1500V、黒磯駅以北が交流2万Vとなったため、黒磯駅では、交流・直流の分界駅として、直流用電気車両と交流用電気車両の交換が行なわれるようになった」
そういうことだったのか。黒磯駅のこのような切り替えは地上切り換えと呼ばれるものだが、後に直流区間と交流区間を直通できる電気車両ができると「デッドセクション」と呼ばれる無通電部分を走行中に電気方式を切り換える「車上切り換え」が行えるようになった。新幹線は全て交流電気システムである。
閑話休題
このニコラ・テスラという人の人生がすごい。1856年オーストリア帝国、現在のクロアチアで生まれで、オーストリアのグラーツ工科大学、チェコのカレル大学で電気工学と機械工学を学んだ。エジソンの会社を辞めて自分の会社を作り交流電気による電力事業を推進した。高圧変圧器(テスラコイル)をはじめ、数々の発明や技術を生み出し、ナイアガラの滝発電所から効率の高い電力輸送を実現させた。
Life誌が1999年に選んだ「この1000年で最も重要な功績を残した100人」に選ばれ、彼の残した技術開発に関わる資料類はユネスコの記憶遺産に登録されている。数トンの重量に及ぶ彼の発明品や設計図はベオグラードのニコラ・テスラ博物館に保管されている(以上、Wikipedia から引用)
この人天才でイケメンだったので多くの女性にモテたそうだけど、生涯独身だったそうである。全てを持っている男は、達観していたのだろうか。
「私たちは世間を沸かせる新しいものを切望するが、すぐにそれらに無関心になってしまう。昨日の奇跡は、今日のよくある出来事なのだ」(名言集から)
余計な一言ーー
この記事を書いている時に偶然見たミステリーに、ニコラ・テスラが登場していた。
“Murdoch Mysteries”(マードック・ミステリー 邦題「刑事マードックの捜査ファイル」シーズン3 13話) “The Tesla Effect”(邦題「衝撃の真実」)
このドラマは、19世紀のイギリス連邦領内の自治領カナダ・トロントを舞台にマードック刑事が事件を解決していくというもの。現代の捜査では常套手段になっているような科学的捜査がまだ確立していない時代に、当時の科学の知識を駆使して事件を解決する。ダーウィンの進化論を悪用した優生学に絡む事件など歴史的な出来事と社会の状況が描かれていて興味深いミステリーである。
それでこのテスラ博士だが、その時博士は電磁波の研究をしているという設定で登場する。被害者の遺体を解剖した検死官が ”It’s cooked”(煮えている。焼けている)と叫ぶ。被害者はテスラ博士の部下で、マイクロ波を用いた武器で殺害されたようだ。テスラ博士を手伝ったマードック刑事の部下が「この機械があったらイモが寸時に調理されますよ」と言っているが、未来の「電子レンジ」であることを我々に想起させた。最後はテスラ博士の作った電磁波を跳ね返す装置を使って犯人を追い詰める。