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愛の不時着から始めたnote

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愛の不時着についての俵万智さんの記事「はにかみと思いやりのずらし話法」に触発されて、私もあのような素敵な文が書きたいと投稿を始めました。今は、韓国ドラマの他、自分の体験談や日頃思…
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#愛の不時着

今日ときめいた人83ー「いや、ときめいたのはこの人の演じる劇中人物の表情にである」と言った方がいいかも知れない。

         (タイトル写真はYouTube「チング」から転載) ー2019年37歳「愛の不時着」 ー2018年36歳「ネゴシエーション」 ー2017年35歳「スウィンドラー」「コンフィデンシャル」 ー2015年33歳「ジキルとハイドに恋した私」 ー2010年28歳「シークレット・ガーデン」「レイトオータム」 ー2005年23歳「私の名前はキム・サムスン」 ヒョンビンがどんどん若返っていく方向で彼の作品を見た。初めて彼の存在を知ったのが「愛の不時着」である。で、その時

今日ときめいた言葉64ー「君を愛してもいいか? 愛してくれとは言わない」

(冒頭写真はwww.hallo.tvから転載) 「父が一度も口にしたことがない言葉を言った。『すまない』と。俺も一度も口にしたことがない言葉を言いたい。『君を愛してもいいか?』『愛して』とは言わない。だが俺も愛し方を教わりたい。君の温かい心を学びたい。俺も君のように生きたい。ダメかな」 韓国ドラマ「ジキルとハイドに恋した私」(第15話)から。 「君を愛してもいいか?」 こんな風に慎ましく愛の告白をするこの男性は、孤独と自責の念から何度も自殺を試み、感情を押し殺して生きて

2022年の終わりに思うこと

「心にばつの悪さが生じると耳が赤らむ。そこから「恥」という字が出来たと、白川静さんの『常用字解』にある。「聞く力」の人の耳は、ほんの一瞬でも赤く染まっただろうか。そうでなければ、悲しすぎる。」 (2022年12月24日付 朝日新聞 「天声人語」から。岸田政権が、原発を「最大限活用する」とした新方針に対して) 私がnoteを始めたのは、2021年4月。「愛の不時着」について書かれた俵万智さんの記事「はにかみと思いやりのずらし話法〜リ・ジョンヒョクの言葉「愛の不時着」ノート⑥」

ドラマ「39歳」ー三人の女友達の物語。ソン・イエジンが魅力的🤔

(タイトル写真はNetflix より転載) この女優の多彩な表情を満喫したドラマだった。ドラマ自体は、タイトル通りの39歳の3人の女友達の物語である。演じた女優達が同年齢というところもいい趣向だと思う。ある偶然で出会った3人の少女が、39歳に至るまで育んできた友情や共に過ごした悲喜こもごもの日々。が、ある日その中の一人が末期癌に侵され死期が近いことが分かる。その時から亡くなるまでの三人の心情を情感たっぷりに描いている。 特に亡くなる友とソン・イェジン演じるミジョとの絡みが

「愛の不時着」ーリ・ジョンヒョクとユン・セリの愛の軌跡

                   (写真はwww.vogue.co.upより転載) <はじめに> 今まで「愛の不時着」についていろいろ書いてきたが、リ・ジョンヒョクの視点からユン・セリを思う彼の心情が中心だった。ここでは、二人が出会い、愛するようになるまでの軌跡について書いてみたい。 <ユン・セリとリ・ジョンヒョクの出会い、そして・・・> ユン・セリにとって、北朝鮮に不時着したことは、正に青天の霹靂。だが、自分を奮い立たせ、こんな経験お金では買えないと前向きに考えよ

ドラマ「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」ー 美しいラブストーリーだけではないEmpowerment とEmpathyの話でもある🤔(ネタバレだけ)

(タイトル写真は、www.Disneyplus.comから転載) 2人のラブストーリー部分を見ているだけなら、本当に美しく楽しい。ジナを演じるソン・イェジンが題名の通り綺麗で可愛いくて、「愛の不時着」のユン・セリよりずっと魅力的だと思う。 そして相手のジュニという男性がまた素敵だ。真っ直ぐで、ひたむきで。2人で戯れるシーンは絵のようです。2人の仲が徐々に近づいていく様子が丁寧に描かれていて、飲み屋のテーブルの下でジナがジュニの手を握りジュニがジナの手を握り返すシーンは2人

「愛の不時着」「キム秘書はいったい、なぜ?」の中の女たち(すべてネタバレです)⑵

先に同じタイトルの男性編を書いたので、今回は女性についての続編です。前話でも書きましたが、私の独断と偏見による考察(言うのもおこがましい言葉🤦‍♀️)です。 ユン・セリとキム・ミソ 「愛の不時着」の主人公2人のシーンを見ていて「互いに真剣勝負に挑んでるみたいだな」と感じることが度々あった。2人の気迫が伝わってくる。ドラマのストーリー自体はファンタジーと言われるくらい現実味のないものだけど、そんなドラマに息を吹き込み、感動を与える作品にしたのはこの2人の演技力だと思う。

「愛の不時着」「キム秘書はいったい、なぜ?」の中の男たち(すべてネタバレです)⑴

はじめに 人生で3番目に見る韓国ドラマが決まらないので、もう少しこの2作を味わいつくそうと思い、別の視点から考察(そんな高尚なものではない😅)してみました。 ズバリ、男性を語る。全くの独断と偏見です。私と趣味の合わない方は不快に思われると思います。悪しからず🙏で、まずは主人公の2人から😍 リ・ジョンヒョクとイ・ヨンジュン 「何周しても何度見ても、あなたが1番です、リ・ジョンヒョク氏。」演じている俳優さんが私好みなのが1番の理由かも知れませんが、ユン・セリを思う姿はもう

「愛の不時着」 「キム秘書はいったい、なぜ?」を見て気がついたこと、、、、、、(すべてネタバレ)

得体の知れないvirusの恐怖が世界を覆った2020年。その年の終わりに「愛の不時着」を見た。そして現在に至るまで、このドラマにはまっている。だから世間が重苦しい空気に包まれていても、私は毎日ときめいて過ごすことができた。人生の中でこんなに繰り返して見たドラマはなかった。このドラマのお陰で、私の記憶の奥底に眠っていた思春期の思い出や感情が蘇り、心がみずみずしくなっていくような気がした。(まさにオードリー・タンの言う「生物学的年齢からの自由」である。誰でもいつでもいくつになって

「愛の不時着」 Lost in Translation グァンボムの言葉ほか(すべてネタバレです)

(冒頭写真はNetflix からの転載) 第3話 船渡しの夜の中隊員4人の会話から、    ジュモク「とうとう帰りますね」  チス  「せいせいするよ」  ウンドン「僕は少し寂しいです」  チス  「おい、何が寂しいんだ」「夢で会うのうも嫌だ」  グァンボム「でも人を見る目だけは確かな女性でした。」 「え、この流れで、なんでこの言葉」と、言うのが私の疑問でした。ここだけ腑に落ちない。完全版も同じような訳でした。ここからは、韓国語が分からないので英語訳からの私の推測

「愛の不時着」 リ・ジョンヒョクの言葉–––「僕がいるから、、、そばにいなくても」(すべてネタバレです)

                     (写真はNetflix より転載) 「愛の不時着」は不思議なドラマである。繰り返し見てしまう中毒性はどこから来るのか。ラブコメと言われたこのドラマに何故自分がハマるのか、我ながら驚いている。「生物学的年齢からの自由」(オードリー・タン著書「自由への手紙」から)をこの時実感した次第だ。このドラマに流れる通奏低音は、哀しさである。 南北の問題がある限りこの2人は結ばれない。どんなにときめくシーンや言葉があっても、また楽しい時が流れても

「愛の不時着」 ソ・ダンという女性についての勝手な考察ーその言動から検証してみる

(タイトル写真は、25ans.jpから転載) 『はじめに』 このドラマの中でどうしても好感がもてなかった人物がいる。リ・ジョンヒョクの婚約者ソ・ダンという女性である。 彼女について寄せられている感想、投稿、コメントの多くは、可愛いい、少女のよう、プライドが高く、不器用、強い女、でも嫌いになれないなどなど。好意的なものが圧倒的に多い。 このドラマの中では、リ・ジョンヒョクやユン・セリに比べて、彼女についての人物像や内面の描写がほとんどない。 そのために彼女の人物像が演

「愛の不時着」 このドラマに託された思い(?!)

このドラマについての私なりの感想です。北朝鮮と韓国という断絶された状況下にあって自由な行き来もできず、言葉も交わせないけれど文芸作品や音楽なら国境を越える可能性がある。だから全世界の人々が感動したこのドラマを彼の国の人々にも届けられたらいい。彼ら彼女らにも同じように感動してもらいたい。そんな思いが込められた贈り物なんじゃないかと。だからセリが第14話で北の5人を前にして言う: 「美しい世の中になって欲しい。そうすれば連絡ぐらいは取れるのに」 この願いは、きっとみな同じだろ

「愛の不時着」 リジョンヒョクの母の愛

第9話でセリがククスを食べながらジョンヒョクの母に、 「おかあさんに似て優しいんですね。リ・ジョンヒョクさんは」 と言う。セリの言うようにジョンヒョクの人格形成に与えたこの母の影響は大きいと思う。強権的で高圧的、名誉ばかりを優先する父の元にあって必死に息子達をかばって育ててきた母の来し方を思う(この母は父息子の間に緊張関係があることを察知している。完全版第5話)ジョンヒョクには父親のような高圧的、威圧的な要素がない。 第7話入院した息子を見舞った際、父親は烈火の如く怒り