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Amplitude 導入に向けたユーザー行動ログ設計

1 | はじめに

昨今、多くのサービスが Web | アプリ | オフラインといったマルチプラットフォームでサービスを提供しています。

このような環境においては、ユーザーが実際に購買に至るまで、Web | アプリ | 店舗を回遊して吟味を重ね、最終的に最も自身にとって利便性の高いチャネルで購買を決定するといった事が一般的に行われています。

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このマルチプラットフォーム環境におけるユーザー行動分析を行う場合、特に重要になるのがイベント設計です。

ここでは、マルチプラットフォーム環境においても、ユーザー行動トラッキングができるイベント設計手法についてご案内します。


2 | クリティカルパス

ユーザーアクションを意識してイベント設計する際、Amplitude では、プロダクトのクリティカルパスといった概念をフレームワークとしてユーザアクションを整理しています。

クリティカルパス

例えばコマースにおいては以下のようなアクションがクリティカルパスになります。

商品検索 ➡︎ 商品閲覧 ➡︎ カート投入 ➡︎ チェックアウト ➡︎ 購入確認

ニュースアプリについては以下のようなアクションがクリティカルパスになります。

アプリ起動 ➡︎ 記事検索 ➡︎ 記事選択 ➡︎ 記事閲覧

クリティカルパスでプロダクトの特性を整理する事により、マルチプラットフォームでもへの依存が少ないイベントを設計をする事ができます。


3 | クリティカルパスによるイベント整理

網羅的にクリティカルパスを整理する為に Amplitude では AARRR モデルを採用しています。

AARRR モデルは以下より構成されています。

● Acquisition:ユーザー獲得
● Activation:アクティベーション
● Retention:リテンション
● Referral:リファラル
● Revenue:収益化

今回、以下のコマースサイトで AARRR モデルに沿ってイベント設計してみます。

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3.1 | Acquisition ユーザー獲得

ユーザー獲得においては、以下をトラッキングイベントとしました。

● オーガニックからの流入
● 広告からの流入


3.2 | Activation アクティベーション

このサービスでは、アクティベーションの際、ユーザーに以下の導線を進めるように設計されています。

会員登録 >> ユーザー情報の入力 >> お支払い情報の入力 >> 会員登録完了

この場合、それぞれのステップでイベントをトラッキングする事にします。

● 会員登録の開始
● ユーザー情報の入力
● お支払い情報の入力
● 会員登録の完了

これにより、ユーザーがどのステップで最も多く離脱しているかを確認する事ができるようになります。

例えば、お支払い情報の入力で多くのユーザーが離脱する事が確認できたとします。この場合、お支払い情報入力のタイミングをユーザーが初回購買する時に移動させる事で、より高い利便性をユーザーに提供できるかもしれません。


3.3 | Retention リテンション

Amplitude では、ユーザーに再訪を促す為の様々な仕組みをリテンションとして分類しています。

今回のコマースサイトの事例においては、ユーザーがどのように商品をディスカバリして購入に至ったのかを漏れなくトラッキングできるように、以下のユーザー行動をイベントとして取得する事としました。

● フリーワード商品検索
● ジャンルから商品検索 (メンズ | レディース | キッズ)
● クリアランスから商品検索
● お気に入りから商品検索
● コレクションから商品検索
● 新商品から商品検索
● バナーから商品検索
● サイズ絞り込み
● 色絞り込み
● 価格絞り込み
● 並び替え
● ストア検索
● 配達状況の確認
● ライブチャット
● サイズ表
● Eメール配信にサインアップ


3.4 | Revenue 収益

収益ににおいては、カート状況を確認できるように、以下をイベントとして取得できるようにしました。

● アイテム投入
● アイテム削除
● アイテム変更
● カート内容確認
● チェックアウト
● クーポン利用


3.5 | Referral リファラル

このサイトではインスタ等の SNS へとユーザーが自身のファッションを投稿できたりする機能があります。リファラルにおいては、以下をイベントとして取得できるようにしました。

● SNS フォロー
● SNS 投稿
● SNS 閲覧


3.6 | 設計シートへの展開

上記設計した指標をシートへと展開します。(記入したシート例は最後の章でダウンロード案内があります)

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4 | イベント命名規則

ここでは指標内容をイベント設計に落とし込んできます。Amplitude では、イベントを分析する際に内容を把握しやすい様にする為、以下のようなイベント命名規則を意識しています。

● 動詞 + 名詞
● キャメルケース

以下、イベント名の例になります。

Search Item,  Add Item to Cart,  Start Registration,  Complete Registration,  Select Item,  View Item Detail,  Favorite Item,  Checkout Item,  Follow SNS

先程整理したユーザーアクションの内容をイベントに落とし込んだ例が以下になります。(記入したシート例は最後の章でダウンロード案内があります)

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5 | イベントプロパティーの設計

Amplitude ではイベントに属性情報を複数付与する事ができます。これをイベントプロパティーと呼んでいます。イベントプロパティーには値を入力する事ができます。

例えば、「商品をカートに投入」した際、ユーザーがどのような商品を投入したかも把握したいかと思います。この場合、以下のようなイベントプロパティーも付与すると、どのような商品がカートに投入されたかも把握できるようになります。

● 商品名
● 商品 ID
● サイズ
● 色

この場合の設計例は以下のようになります。

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先ほど設計したイベントを見直して、詳細情報が必要なイベントに対してイベントプロパティーを追加していきます。(記入したシート例は最後の章でダウンロード案内があります)


6 | ユーザープロパティーの設計

最後にユーザー属性を示すユーザープロパティーです。   性別や都道府県等、ユーザーの属性情報を付帯する事ができます。イベントプロパティーと同様に値を設定する事ができます。

今回は以下のユーザープロパティーを設計する事としました。

● 性別
● 住まい都道府県
● 会員ランク
● クーポン利用回数合計
● 初回購入日
● 購入金額ライフタイム合計
● 購入点数合計

初回購入日、購入点数合計等、過去に遡って確認するようなデータをユーザープロパティーとして記録しておくと便利です

こちらをシートに落とし込んだのが以下となります。(記入したシート例は最後の章でダウンロード案内があります)

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7 | ご参考資料

ここでご案内しましたイベント設計シートは、以下よりダウンロードできます。ご自由にご利用ください。

なお、イベント設計の詳細についてはこちらもご参考ください。Amplitude のイベント設計教本になります。

なお、Amplitude のデモデータのイベント設計内容も良い参考になります。以下はデモデータ AmpliTunes のイベント確認画面です。以下より直接アクセスする事ができます。(アクセスするには Amplitude の無料アカウントを開設して頂く必要があります)

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8 | 「リテンション向上の虎の巻」ご案内

Amplitude が実践で培ったグロース手法をご案内しています。ご自由にご活用ください。

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無料ダウンロード (登録不要)


9 | Amplitude について

Amplitude は、多くのアナリティクスが採用している「セッション軸」でなく、「ユーザー軸」でユーザー行動分析ができるアナリティクスです。ユーザー行動分析により、顧客理解を深める事ができ、データに裏付けされたサービス改善を図る事ができます。

Amplitude は全世界で 30,000社以上の導入実績があり、NTTドコモ, Microsoft, Twitter, Dropbox, PayPal, Under Armour 等のグローバル企業で利用され、データに裏付けされた顧客理解やサービスグロースを支援しています。

日本市場においては、パートナーである代理店と共に、イベント設計、ETL、導入から分析を含む運用支援を一気通貫でご提案させて頂いています。

お問い合わせ : tokyo@amplitude.com