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「初回行動」と「リピート行動」の特性を見極めて最適な施策設計 | グロースハック | ノーススターメトリック運用

1. はじめに

Amazon, Airbnb, Dropbox, Twitter, Microsoft, Walmart 等の著名なグロース企業に利用されているユーザー行動分析基盤 Amplitude には、グロース運用やノーススターメトリック運用に向けた様々な要望が寄せられています。

これらグロース企業から最も多く寄せられている要望の一つが以下となります。

ユーザーの「初回行動」と初回以降の「リピート行動」違いを分析したい

例えば初めてアイテムを購入するユーザーのインサイトについて考えてみます。

初めてアイテム購入する場合、もしかしたら「ここでアイテムを購入すべきだろうか」といった不安があり、いつもより慎重に購入検討をするかもしれません。

一方、すでに購入体験があった場合、過去の購入体験で判断し、即決で購入を決めてしまうもしれません。

このように「初回行動」と初回以降の「リピート行動」ではユーザインサイトに違いがある事が多く、ユーザー行動に至る過程もそれに伴い異なる場合が見受けられます。



2. Historical Count

Amplitude では、この要望に答える為「Historical Count」といった機能をリリースしました。

Historical Count を用いると、ユーザーの「初回〜5回」までのアクションを容易にトラッキングできるようになります。

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次章より、Historical Count がどのようグロース運用に利用されるかをご案内します。



3. カスタマージャーニーでの活用例

Amplitude の無料アカウントで利用できるデモデータ AmpliTune を使ってカスタマージャーニーを求めてみます。AmpliTune は楽曲や映像をストリーミングで楽しめる Spotify のようなサービスです。

ここでは Pathfinder チャートを使って AmpliTuneで楽曲を再生する際に発火するイベント Play Song or Video 実行までのカスタマージャーニーを確認してみます。

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Play Song or Video までのパスを全体ユーザーで確認してみた所、以下のような結果になりました。

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最も実行されているパスは Main Landing Screen ➡︎ Search Song or Video ➡︎ Select Song or Video ➡︎ Play Song or Video となっています。

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次に Play Song or Video を初回実行したユーザーのパスを確認してみます。

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Play Song or Video を初回実行ユーザーのパスは User Sign Up ➡︎ Main Landing Screen ➡︎ Select Song or Video ➡︎ Play Song or Video となっています。

すなわち、Search Song or Video (検索) を経由せずに、Main Landing Screen (ラインディングページ) から Play Song or Video を実行する事が判明しました。 

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これによりに初回 Play Song or Video を実行するユーザー向けては、以下が重要である事が判明しました。

Main Landing Screen (ランディングページ) で人気楽曲を訴求

このように「初回」と「リピート」ではカスタマージャーニーが異なる場合があります。UX を設計する上で、これらをしっかり把握する事が重要です。なお、Amplitude 無料カウントをお持ちの方はこちらから実際に分析内容をご確認いただけます。


4. リテンションでの活用例

Historical Count はリテンションの確認でも利用できます。ここではプッシュ通知とリテンションの関係を確認してみます。

AmpliTune で、プッシュ通知から楽曲を再生する際に発火する Play From Notification を起点としてリテンションを確認した所 40%-50% で推移している事が判明しました。

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次に Historical Count で初回 Play From Notification を受信したユーザーのリテンションを求めてみます。

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プッシュ通知初回での起動ユーザは全体的にリテンションが低めである事が判明しました。

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次にプッシュ通知5回目での起動ユーザーのリテンションを確認してみます。初回起動よりリテンションが高い事が判明しました。

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どうやら、ある回数以上プッシュ通知で訴求する事で、より高いリテンションを得る事ができる傾向がある模様です。リテンションを高めるには、プッシュ通知を複数回実行する方が望ましい事が判明ました。

なお、Amplitude 無料カウントをお持ちの方はこちらから実際のチャートをご体験いただけます。



5. まとめ

今回、Historical Count 機能についてご案内しました。この機能はグロース企業から最も多く寄せられている以下の要望に対してリリースされた機能です。

ユーザーの「初回行動」と初回以降の「リピート行動」違いを分析したい

ユーザーの初回アクションと、それ以降のアクションでは一般的にインサイトが異なっています。初回行動については、それに伴った UIX の最適化が重要になります。

Historical Count を用いると、ユーザーの「初回〜5回」までのアクションを容易にトラッキングできるようになります。

今回、カスタマージャーニーを求めるチャートと、リテンションチャートでの事例をご案内しました。他にもユーザーセグメントを求めるチャートでも利用できます。

EC 業界では 2回目のリピート購買の推移を確認する場合がありますが、Historical Count を利用すると、この推移を容易にモニタリングする事ができるようになります。


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Amplitude について

Amplitude は、多くのアナリティクスが採用している「セッション軸」でなく、「ユーザー軸」でユーザー行動分析ができるアナリティクスです。ユーザー行動分析により、顧客理解を深める事ができ、データに裏付けされたサービス改善を図る事ができます。

Amplitude は全世界で12,000社以上の導入実績があり、NTTドコモ, 楽天, Microsoft, Twitter, Dropbox, PayPal, Under Armour 等のグローバル企業で利用され、データに裏付けされた顧客理解やサービスグロースを支援しています。

日本市場においては、パートナーである代理店と共に、イベント設計、ETL、導入から分析を含む運用支援を一気通貫でご提案させて頂いています。

お問い合わせ : tokyo@amplitude.com



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