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雑記:ファッションがらみの休日をエンジョイする

最近、noteに下書きが溜まっている。
書きたい!と思ってばーっと書き始めるものの、まとまらなくって公開までたどり着けなかった結果、出来事から数週間経って鮮度が落ちてしまい、結局下書きのまま残り続けてしまう。
しかしその時の気持ちを残さないのはもったいないので、複数の下書きを一つにまとめてみることにした。

ということで、今回は11月下旬から12月上旬に出かけた日々の記録です。


11月23日

この日は1日出かけて、ファッションのために使おうと決めていた。

午前中・試着の旅

確定している予定は午後、ファッションブランド・yeeの2024春夏の展示会だけ。
昼頃までは自由に時間を使えるので、試着したいと思っていた服をいくつかリストアップして、順に着て行くことにした。

UNIQLO
アニヤハインドマーチのコラボニットが気になっていた。
しかしユニクロの形は自分の体形とは相性が悪い。
試着せずにオンラインで購入するのはあまりにリスキーなので、試着してみて似合ったら買おうと軽い気持ちでユニクロの店舗に行った。
開店から30分も経っていなかったはずなのに、整理券は終了、試着も長蛇の列。
一応2店舗行ったが状況は似たようなもの。
他にも着たいもの・見たいものがある中でここだけに時間は使っていられないと思い諦めることにした。

新宿伊勢丹
冬に向けてシンプルな黒のストールが欲しかったので、有効期限間近のポイントを使い切ろうと小物コーナーへ。
3本ほど試着したが、物としての一つ一つの差は小さかったのと、お値段の差は結構あったこともあり、一番安いものを購入。
(安いとはいえカシミア100%なので物はいい。さすが伊勢丹)

ルミネ新宿
FRAY.I.DとSTUDIOUSに気になる服があったので、その2店舗に絞って行ってみた。
フレイでは最初に気になっていた服は憧れ昇華。
一緒に合わせたボトムスがすごくよかったが、欲しい色のサイズが店頭になかったためそのまま退店。
ステュディオスではお目当ての服は見つからず、他に試着したい服も特になかったためそのまま退店。

patterie10周年イベント

刺繍アクセサリーのブランド・patterieのアクセサリーは複数持っていてどれも愛用していることもあり、予定が合えばぜひ行きたいと思っていた。

おだやかでありながら、弾けるようなかわいさが詰まった夢のような場所。
patterieのアクセサリーが色も形も豊富に揃っていて、見て着けて楽しいのはもちろんのこと、作家のりえさんが親しくしている人たちのプロダクトや紙モノが並んでいるのも、りえさんの歴史と今を見ているようでわくわくする。
本当に、りえさんの好きが詰まった幸せ空間だった。

私は、その人の好きが詰まった空間が大好きなんだなあと思う。
だから、セレクトショップも見ていて楽しい。特にバイヤーの趣味が全開であればあるほどいい。
もちろん自分の琴線に触れるモノがあればさらに嬉しいが、たとえ自分の好みと合わなくとも、その人の世界観を見せてもらえるだけで嬉しくなるのだ。

入ってすぐはお昼時ということもありお客さんは少なく、少しりえさんとも会話することができた。
そのうちお客さんで盛況になり、ひとり自由に試着しまくり迷った末、前から気になっていた指輪を購入。
これまでいまいちだと思っていた右手の完成度がぐっと高まった。

▽patterie10周年イベントのnoteはこちら

yee 2023SS展示会

気づけば次の予定は目の前。yeeの展示会場であるスギサキさんのアトリエに早歩きで向かう。

アトリエに着くと、この日ご一緒させていただくJJGのこまさん・瑠璃猫さん・阿笠ヤコさんは既に試着を始めていた。
1つしかない試着スペースに4人でかわるがわる入りながら、用意してくださっていた服ほぼ全てを試着していく。
一人ひとりの体形や個性に寄り添い違った見え方をする服が面白い。
大量に試着をするうち、情報量の多さにみんな頭が回らなくなってきて、いつしか「かわいいbot」「異次元bot」と化していた。
一通り試着が落ち着いた頃には2時間が経過。
試着はスポーツである。

そのあとはスギサキさんの旦那様が一人でやっているメンズ服のブランド、daskaのシャツを試着させていただいた。
私はメンズライクな服を着るとメンズライクではなくメンズの偽物になるのが地味にコンプレックスで、メンズの服は着てこなかったのだが、普段の服に1枚羽織るとかなら良いと思ってファッションの選択肢が広がった。
都会から離れた静かなアトリエとかで着てみたい服だった。

さらに話はお互いの体形や骨格について発展。
5人で互いの肉や骨を触りながら(言い方。笑)、それぞれの違いに驚き盛り上がっていた。

結局、今回もその場で服をオーダーした。
元々夏の休日の普段着として着れる派手目のワンピースが欲しいと、2年くらい思っていた。
オーダーしたワンピースは最初に試着した形で、他にもいろいろ試着したがやっぱりこれがいいと思えたもの。
生地は今シーズンの新作である「祖母の庭」という花柄。
展示会のお知らせをいただいたときからずっと気になっていた柄である。
私に似合う色=ウィンター向けの派手な色でありながら、全体の印象としては派手過ぎず、日常で肩の力を抜いて着られそうな柄だ。

秋はたくさん買い物をしてしまったけど、しばらくは軽い気持ちでファッションアイテムを買うことは控えたいと思っていて。
自分を取り巻く状況が変わったとしても着るか、使うか。
今買ってもよいか、オーダーしてもよいかはそれを判断基準にしている。
逆に言うと財布のひもが固くなっている今は試着のチャンスでもあると思っている。
自分のファッションにおける選択肢を広げていきたい。

11月28日・29日

今年の4月から通信制の大学に通っており、今回初めて公開講座に参加してきた。
公開講座であれば学生でなくても受講でき、場所は受講する講座によるが、東京・京都・大阪・オンラインがあるので居住地の縛りも少ない。

都内のキャンパスは外苑エリアにあり、緑豊かで落ち着いた場所。
いちょう並木が近く、ちょうど今の季節は黄色く染まった美しいいちょうを見ることができる。
通信制で学んでいる人が利用するキャンパスなので、キャンパスとしての規模は小さく中にいるのも大人ばかり。
学生の年齢層は幅広く、一般的に大学生と聞いて想像する年齢の方から80代くらいの方まで学んでいるそうで、これまでの最高齢は96歳だとか。

今回私が受講したのは、「ファッションとサスティナブルコミュニケーション」という授業。
平日2日間の開催だったため、学生は5人だけ。
その分たくさん会話できた濃い時間だった。

授業の流れとしては、最初の半日が講義、残り1日半が演習。
講義では、ファッションデザイナーとして海外でも活躍している講師から、サスティナブルファッションの現状や事例、問題点などを学んでいく。
演習では、一人ひとりが興味のある社会問題などの記事を持ち寄り、デザインの力でそれを解決する方法を考えてコラージュにまとめて発表していった。
……ざっとこんな感じだが、今書いたようなアウトラインだけでは説明しきれないほど話が広がり、とても刺激になり考えさせられる2日間だった。

授業とは関係ない自分語りの感想

今回は先生も学生も40~50代の方が中心で、私一人が突出して若いという年齢構成。
普段の私は同世代~年下と関わる機会の方が圧倒的に多いので、年上に囲まれて若者扱いされるのは久しぶりだった。
個人的な感覚として、±5歳はほぼ同世代、+10歳を超えてくると世代による価値観の違いを感じやすくなる気がしている。
(ちなみに-10歳となるとちょうど新卒の年齢になるので、社会経験の違いによる価値観の違いを感じることはあるかもしれないが、世代による差を感じるのかはまだよく分からない)

乱暴なのは承知の上で敢えて世代論で語らせていただくと、自分たちって「失われた30年」しか知らない世代なわけで。
同世代の人は、不都合や不条理を受け入れる柔軟さを持った上で、自分ができる行動を取っていこうという考え方をする人が多い気がする。
一方で、自分(たち)ができる範囲で物事を考えがちなため、やることは小さくまとまりがち。
先生や他の学生の中には、第一線でスケールの大きい活躍をされている方もいらっしゃったので、経験や扱えるお金、持っている人脈などの条件の違いは当然ある。
そうはいっても自分自身まだまだ知らないことが多く、視座も低いところにいると痛感させられた。

普段の仕事ではチームリーダーという立場で、自分より若い人が中心のチームをまとめている。
お客様との向き合いでは一人前に仕事をこなし、時には先方にとって都合の悪い交渉をすることも求められる。
そのため忘れがちだが、30代前半ってまだまだ若いし可能性もたくさんある。
社会人として経験を積んできたつもりでも、大人としての経験が10年、20年長い人たちと比べたら積み上げてきた地層はまだまだ薄い。

新卒で前の会社に入社したものの、このままでは将来ここで働くしか選択肢がなくなるのではということに漠然と危機感を抱いていた。
(転職をしようと思った理由は他にもたくさんあるけれど。)
9年目でようやく思い切りがついて、今の仕事に就いてもうすぐ2年。
まだまだ未熟なところはあるけれど、いち人材としてはそれなりに評価いただいているとは思っている。
おそらく同業種・同職種であれば通用する、と思えるところまでは来れた。

元々、転職の目的は世間で通用する何かを得ること、ステップアップのための一歩を踏み出すことだったから、当初の目的は達成したといえる。
今すぐに別のやりたいことがあるわけでもないので、現職を辞めるつもりはないけれど、自分が選べる立場でありたい、心からやりたいと思えることをできる状態に近づきたいとは思い続けている。

ここまでの感想、ファッションとも芸術とも全然関係ない。
でも、一見何の関係もなさそうなことが一人ひとりの地層になり、その積み重ねが芸術に昇華されるのかもしれない。
これからのデザイナーは考えていく力が大切だと先生も仰っていたし。

芸大の授業って、自由だ。
普段使うことのない頭をたくさん使う。
大学での学びを、そこで知り合った人との繋がりを、将来に生かしていけたら。
改めてそんな思いを強くした公開講座だった。

12月9日

自問自答ガールズ・ゆとりさん主催のその名も「ゆとり会」に行ってきた。
会を催すことになった詳しい経緯はゆとりさんご本人の記事をご覧いただきたいのだが、自問自答ファッション教室に参加された際に
「ゆとりさまは、ゆとり会をしましょうっ」
とあきやさんから言われたことがきっかけだという。

▽ゆとり会の経緯、ご本人の想いはこちら

そこから4か月で、実際にゆとり会を現実のものにしたゆとりさんの行動力に、まずは大きな拍手を贈りたい!!

当日は、前半部分でゆとりさんのこれまでの海外ひとり旅の経験談を聞き、後半は二次会の形で参加者同士交流をするという流れで進んでいった。
前半部分は印象に残ったキーワードを中心に、メモを取りながら話を聴いた。

ゆとりさんがひとり旅をするきっかけとなったエピソード。
旅先で撮影した写真の数々。
個人的には「生まれてはじめて一人ぼっちになった」という高揚感とともに撮影したという風景写真が印象に残った。
旅先で感じたことや学んだこと。
タイの話が面白くて、ゆとりさんの価値観が見えるエピソードだった。

特に印象的だったのは、全体を総括して「『ひとり旅をしたら自分が見つかる』という幻想にとりつかれていた」とおっしゃっていたことだった。

私はゆとりさんのように他の旅行者のブログを愛読していたわけではないが、かつては「ひとり旅をしたら自分が見つかる」という幻想を持っていた。
国内は何度もひとり旅をして全都道府県制覇を成し遂げた。
徐々に海外にも行くようになり、1週間の超短期留学でオーストラリアに行ったり、2019年には最初から最後まで独りという点では初めての、海外ひとり旅にも挑戦した(行き先はベトナムだった)。

しかしたかだか1週間程度の旅行では自分が見つかるわけもない。
結局、自分というものが濃く立ち現れてきたのはコロナ禍で旅行に行けなくなり、ファッションや仕事に注力してからだったように思う。

それでも、新しいことに挑戦してわくわくするのは楽しい。
だからこれからも旅したいというゆとりさんの言葉に共感するとともに、私も久しぶりに海外に行きたくなった。

ゆとり会は専門家にお金を払って話を聞くセミナーや勉強会ではない。
いち自問自答ガールズであるゆとりさんが、旅という切り口からご自身のことを語る会である。
もちろんゆとりさんは話が上手で面白く、持ち前の行動力から様々な引き出しをお持ちなのだが、言ってみれば何かの「先生」ではないふつうの方としてあの場に立っていた。

私は、何かの専門家として人の役に立つ知識を持っていなければ、人前で何かをしゃべってはならないと無意識のうちに思っていたような気がする。
けど、分かりやすく何かの役に立つこと、お金になることでなくても、人前で何かを話してもいいんだという当たり前のことに気づいた。
確かにゆとり会の話を聴いても資格を取れたり収入がアップするわけではないのだが、私を含め集まった人たちに多くの刺激を与えてくれたことは間違いないと思う。
聞き手はその時得たことから更に自問自答を深めていき、話を聴く前よりも日常が彩り豊かなものになっていく。
話し手にとっても、聞き手にとっても、この「会」というのはきっとなんらかの意味があるものだったのだと思う。

総括

大きく「ファッション」の枠で括れる様々なイベントに参加したこのひと月弱。
たくさんの楽しみがあり、視野が広がる出来事があった。
一つひとつの経験が何に結びついていくかは分からないけれど、きっとこれら全てが自分の地層になっていくのだと信じている。

何より、アウトプットしたい、記録に残しておきたいと思える出来事がたくさんあったことが嬉しい。
これからも記録に残しておきたいと思えるような、宝物のような経験で日々をいっぱいにできたらな、と思っている。


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