ブランドバッグを手に入れた(前編)
ついに買ってしまった、ブランドバッグ。
元々は黒のクラシカルな形のバッグを狙っていたはずなのに、最終的にはまあまあ違う感じのバッグに行きつきました。
最初に思っていたものから変わったとはいえ、自分の気持ちに素直に、心から満足して購入できたバッグだと自信を持って言えます。
悩みに悩んだ末、このバッグにたどり着いた自問自答の記録。
書いているうちに5000字を越えてしまったので、前後編でお届けします。
バッグ探しの旅
ブランドバッグの魔法にかかったあの日
私が初めてブランドバッグの魅力を知ったのは、ハイブランドのお店で初めて買い物をした昨年12月のこと。
セリーヌの財布を買ったとき、せっかくだからと素敵だと思ったバッグを持たせてもらったのが、初めてのブランドバッグ体験でした。
持っただけでコーディネートが一気に引き締まり、格上げされるような感覚。
急ぐ必要はないけど、いつかブランドバッグを手に入れたい!と思った瞬間でした。
↓その時の記事はこちら
それから数か月の間は、あの時持たせてもらったセリーヌのバッグに憧れながらも、ブランドの公式サイトを見て他の候補を探す日々が続きました。
候補は探すけど、高いお金を出して買う勇気が出ないから、実店舗に行くことはありませんでした。現実逃避。
ところが、別の買い物をきっかけに伊勢丹でカードを作ったことで、事態は動き出したのでした。
伊勢丹バッグコーナーにて
ブランドバッグに憧れながらも行動できなかった私。
そもそも伊勢丹は高級そうだし…と、ほとんど入ったことなどありませんでした。
でも、勇気を出して伊勢丹に足を踏み入れてみると、華やかでわくわくする、「ファッションって楽しい!」とあちこちから語りかけてくるような楽しい空間が広がっていました。
中でもバッグコーナーは、フロアが広くたくさんのハイブランドのお店が入っている、ブランドバッグ探しにうってつけの場所。
路面店だと出入りするのに勇気がいるけれど、デパートのバッグコーナーなら一見さんも多そうで、気軽に出入りができそうです。
まずはいろんなブランドの実物を見て候補を絞ろう。
そう思い、まずは新宿伊勢丹1Fのバッグコーナーを回ることからスタートしました。
実物を見ると思った以上に魅力的なバッグもあれば、憧れが昇華されたバッグもあり。
中でもいろんなバッグを持たせてもらって、楽しかったのがフェラガモでした。
何種類か持った中で一番好きなデザインだったのが、THE FERRAGAMO STUDIO BAG。
形の美しさ、ツーハンドルで開閉しやすく、折り畳み傘や手帳も入る十分な容量を兼ね備えたサイズ感。
ブランドのアイコニックバッグということで、ガンチーニの金具がキラリと光るデザイン。
ハイブランドに興味のある人なら一目でわかるデザイン、でも興味がない人ならハイブランドと気づかなさそうなところもいいなと思いました。
そしてピンと来たのが、STUDIOという名前。
私のファッションコンセプトである「イラストレーター」が創作活動をする、創作が生まれる場所としての「スタジオ」が思い浮かびました。
(バッグの読み方は"ステューディオ"だけど)
別日に、三越にて。
さて、フェラガモのSTUDIOは魅力的だったものの、まだ高いお金を出して買う気はせず。
色違いや他のブランドのバッグも見たいと思い、日を改めて銀座三越のバッグコーナーに立ち寄ってみました。
その日は最初に憧れていたセリーヌの16のほか、気になっていたヴァレクストラのイジィデも持ってみました。
持っていて惚れ惚れする、美しいバッグ。
ただどちらも、自分が持つならスモールサイズがいい。大きいサイズもあるけど、スモールがいいと思いました。
スモールは美しいけど、折り畳み傘は入らなそう。いろんなところに連れていくバッグとしては、容量が足りない。
再度持たせてもらったフェラガモのSTUDIOは、スモールでも安心の容量、かつその(大き目の)サイズで美しく見えるようにできているように思えました。
三越の店舗には、伊勢丹に行った日にはなかった黒が店頭に置いてありました。
どんな服装にも、どんなシーンにも会う万能色。お気に入りだった先代のバッグも黒。
うん、黒は落ち着く。
でも、前回持たせてもらったグレージュも素敵だったな。
さらに、公式サイトで見たときはそこまで気にならなかった、黒のバッグの隣にある赤も気になってきました。
真っ赤ではなく、深い色だけどワインレッドやボルドーとも違う絶妙な赤です。
うーん、赤もいいなぁ。
買う理由を探す
最初はセリーヌの黒バッグに憧れていたものの、フェラガモの黒ではない色も気になってきたことでバッグ迷子になってしまった私。
どんなバッグが欲しいのか、考え直すことにしました。
そのバッグをどんなシーンで持っていくのか?
割と現実的にイメージできるのは、
・都心のほうにおしゃれして出かけるとき
・ちょっといい店に食事に行くとき
・アートを鑑賞するとき
など。
さらに、どうせ高いお金を出して買うなら、かしこまった場所にも持っていけるとベスト。
例えば(結婚や出産の予定はないものの)、
・両家顔合わせ
・子供の入学式や卒業式
などに持って行けたりはしないだろうか。
こういうシーンでブランドバッグを持っていくってありなのか。グーグル先生に聞きながら自問自答してみました。
結果、上にあげたようなシチュエーションでは、お葬式や結婚式ほどではないにしても、自己主張をするより場の空気を大切にしたい。
何十万もするブランドバッグは持たないほうが、自分自身安心してその場に臨めそうだと思いました。
ブランドバッグを持っていることで、周りにどう思われるかそわそわしてその場を楽しめなさそう。
ブランドバッグはいくら落ち着いたデザインでも、物自体が持つ力が強く、それ自体が主役であり脇役にはなれないのでは。
だから、自分が脇役になるべきシーンには合わないのでは。
考えれば考えるほど、そう思えてきました。
また、かしこまった場所でもう一つ思いついたのが、
・ビジネスやセレモニーなどで自分が表舞台に立つとき
そういう場に立つということは、きっと自分自身が社会的に成功しており、今よりもお金を持っているだろうなと思いました。
そのシーンで持ちたいと思うバッグが手元になかったとしても、その時持っているお金でベストなものを買えばいいのです。
だから今は気にしなくていい、という結論に落ち着きました。
結局ブランドバッグは趣味の領域、どれだけ高くても本当のフォーマルな場には持っていけないと私は思う。
(ファッション関係や芸能関係など、外見で個性を出してなんぼな方やイベントは除きます)
だったらかしこまった場に持っていくことは考えず、好きなものを買おう!!と決めました。
赤いバッグと私
ずっと黒いバッグを探していたのに、赤いバッグもいいなと思ったのはなぜなのかも考えてみました。
子供のころは赤いものを買い与えられていたことが多く、なんとなく赤は自分の色という感じがしています。
でも、赤を差し色に使うといかにも「差し色使ってます!」という雰囲気になると感じていたので、赤を差すことにはちょっと苦手意識も持っていました。
(逆に真っ赤なワンピースとか、赤の面積が極端に広いほうがしっくりきた)
私のパーソナルカラーは1stウィンター・2ndオータムなので、深い赤は得意カラーでもあります。
でも、全身ウィンターの色で固めると、一つ一つの色が強すぎてあか抜けない感じになる(あくまで自分が身に着けた場合の主観です)。
似合う色で固めるより、似合う色からは少し外れる穏やかな色も使う方が、内面には合っているように感じます。
年齢一桁の時に使っていたランドセルやショルダーバッグは真っ赤でした。
それもあって、真っ赤なバッグは子供っぽいイメージもあります。
フェラガモの赤いバッグに惹かれたのは、真っ赤でもワインレッドやボルドーでもない、絶妙な大人の色合いの赤であったからだと思います。
かしこまった場に合うかどうか考える必要がないなら、赤をはじめとした派手色もありなのでは?と思えてきました。
お金の計算をする
さらに、ブランドバッグを買う気になれない一番の理由、お金についても考えてみました。
1月に転職して以降、ずっと残業続きだった私。
元々はスピード感をもって仕事をし、定時にさっそうと帰ることが生きがいのタイプだったのに、不本意にもそれができないまま、半年近くが過ぎていました。
まさに血を流しながら(比喩)仕事をしてきたわけです。
いろいろ買い物してしまった月もあるけど、残業代はそれなりに貯まっています。
在籍期間的に満額は出ないものの、6月にはボーナスも支給される。
それに、もともとは残業代に頼らずとも生活していけると想定しての転職でした。
つまり残業代は、本来必要な時間以上に働き、生活に必要な金額以上に稼いできたお金。
だったらバッグのために使ってもいいんじゃない?
半年間で貯まった残業代とボーナスを合わせれば、お目当てのバッグが買える程度の金額にはなる。
買える!!(開眼)
…さあ、これで買う理由は揃いました。
あとはバッグを迎えにいくのみです。
後編に続きます。
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