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ついつい思い出しちゃう、ってすごいよね。

風の中に温かい香りを感じた時。
照らす太陽が肌をじりじりと確実に焼いていった日の夕暮を見た時。
鼻を通り抜ける冷たい空気が、シンっと身体を通り抜け、同時に吐く息が白く眼の前をかすめる時。
こんな瞬間にいつもいつも決まって思い出す、とっても会いたい人がいる。
それって、ただ少しの感情の隙間に思い出すセンチメンタルで、あぁあんな人と付き合ってたなぁとか、
大好きだったなぁ、とかって思い出の引き出し開けて暇つぶししてるのとおんなじことだと思っていたけど、どうやら全く別物のようで。
もう本当に、全然違う。
懐かしいのではなくて、日々更新してるかのような恋が止まらないくらいに、会いたい。
会った瞬間に目を合わせたら、もうそれ以上は目を見れない。
二時間くらいしてやっと、目を見て話すことができる。
ずっとずっと会いたかったのに、ずっとずっと話したかったのに、限られた時間なのに。
初恋が特別忘れられないものなのならば、これは私の初恋で間違いない。
叶わない恋なんてたくさんあったし、どうにもどうにも見た目が好きすぎて忘れられない人だっている。
でも、そんな人たちのことを、季節の変わり目に思い出したりなしない。
その人につながるきっかけでもない限り、思い出す事なんてない。
今度はいつ会えるか。メールなんてできないし。そうそうこういう風に人を見つめるんだ。あの角度の表情が好きなんだ。
なんて、暖かかったり、暑かったり、寒かったりする中での心の隙間で四六時中考えている。
私にとって初恋は、初めての終わらない恋、なんだ。

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