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親子席の思い出 ~ 今日からMr.Childrenの2024 ツアー!

今日から大好きなMr.Childrenさんのツアーが始まりました。
今回は2-3000人規模のホールを回るツアーで…申し込めど申し込めどまったくチケットが当たらず、残念ながら自宅待機です。きっと今回もじんわり涙が出て、帰りにはちょっと元気が出ているような、素敵なコンサートなのだろうな、と想像しています。

赤ちゃんだった息子を、両親に預けてコンサートにいくことをあまり気楽にするのもはばかられ、昔からよく行っていたコンサートからは一時的に足が遠のいたのですが、息子が幼稚園のころ、彼らがツアーでは回らない地域に住んでいた私は、その間になんとか息子をミスチル好きにして、数年後に一緒にコンサートに連れて行くことを画策しました。要は送り迎えの車の中で、Mr.ChildrenさんのCDをえんえんと聞かせ続けたのです。おかげで、小学校にあがる頃には、「なもなきし(注:名もなき詩。イントネーションは「ポテトフライ」で。)かけて」とリクエストするくらいシブい子に育っていました。
小学校にあがり、大きな会場に行かれる場所に引っ越してから、息子を誘ってみると、作戦どおり、うん、行く!と行ってくれました。よし!

ほかの方のコンサートもそうなのかわからないのですが、Mr.Childrenさんのコンサートには一定数、小学生までの子連れの方、着席で見る、ことが条件の「親子席」が設けられていました。場所は3階のすごく後ろのほうとかなのですが、たぶん子連れ限定なので、当選確率は少し高かったのではないかと思います。そこへ、初めて息子を連れて行きました。あまり小学生のような大きい子を連れている方は多くなく、ほとんどがひざに小さいお子さんを乗せたおかあさん達でした。

ライトがくるくるするので、意外と子どもたちは静かに目をぱちくりさせて見ています(ミスチルのことは全然見えていなそう)。おかあさんたちは、ときどきお子さんに話しかけながら、おおミスチル登場!…好きな曲の出だし!…こちらに向かって歩いてきた!…そんな時、小さく「あっ」っと声をあげたり、ちょっと腰を浮かせたりします。だんだんライトにも飽きてきた子どもたち…そうなるととりあえずお口に夜ご飯とかお菓子を突っ込む作戦。そして8時頃、ほぼみなさん同じくらいのタイミングでおむつ替え→トントンで、とにかく寝てもらう 笑。
経験者には理解できすぎる流れとタイミングです。

眠ったお子さんをひざに乗せて、ようやくゆっくり味わえるひととき。だっこしているから涙も流しっぱなしの幸せそうなおかあさんの横顔を見ていたら、コンサートはもちろんいつもどおり素晴らしいのだけれど、ああ来られてよかったね…と思うあまり、こちらが泣きたくなっていました。たぶんいつもは好きな音楽を聴く時間もあまりなく、チケットを取るのすら大変だったに違いありません。それで手に入れた1時間弱の大好きなものに浸れる自分時間。しかも膝にはホカホカの子ども…♡
デビューしてまだ数年のミスチルを代々木競技場で見たときに、前の席で女子高生が金切り声をあげてびょんびょん跳ねていましたが、その子たちもこうして見に来ているのかもしれないなぁ、と妙にしみじみしてしまいました。

今夜も、そんな幸せな時間を過ごせている人がいるのなら、しょうがないから自宅待機も我慢したいと思います。

最近のわが息子は…たぶん誘ってお金を出せば一緒に来てくれるでしょうけれど、その程度の人にはプラチナチケットを割り当てられないし、留守番ができない歳でもないので、わたしは友達と行くようになりました。
でも、たまに思春期に刺さる歌詞が聞こえてくることがあるらしく、一人で聞いていることもあるようです。

「アレクサ、なもなきし かけて」

イントネーションは、ポテトフライで。



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