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ZINE アカミミ

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ライフステージの変化やライフスタイルの違いにもビクともしない、丈夫でしなやかな「最高にごきげんな暮らし」のために、一人の時間をきちんと持てて、自然に力を貸しあえる、そんな理想の家…
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ごきげん雑駁③

読書記録を観ればすぐに嘘だとわかるのだけど、ここ一か月くらい本が読めていなかった。 ほとんどの時間を家で過ごす日々が始まってからこっち、めちゃくちゃに読むぞ~と張り切りすぎたからかもしれないし、じっさい好きなだけ読んでいいとなると読まないのかもしれない。むしろ隙間時間を何とか見つけてはむきになって読んでいたほうが読めるようだ。 とにかく僕にとって読書とはただ楽しいことなので、楽しい以外の、例えば読了への義務感だとかそういうので読むのはもう読めていないのと一緒で、文字に疲れた

ごきげん雑駁②

本屋B&Bに続き、H.A.Bookstore のオンラインストアでもPDF販売が開始しました! ごきげんなサバイブを模索する雑誌『ZINEアカミミ』の第二号をリリースしました。特集テーマは「ごきげん」です。 昨年11月の文学フリマ東京で創刊号を発表し、その打ち上げの席ですでにこの特集テーマに決まっていましたが、いまこの状況の中で、自分で自分の「ごきげん」をとっていくためにはどうすればいいのか、という問いはアクチュアルなものになってしまったように思います。 以下の文章は寄

ごきげん雑駁①

ごきげんなサバイブを模索する雑誌『ZINEアカミミ』の第二号をリリースしました。特集テーマは「ごきげん」です。 昨年11月の文学フリマ東京で創刊号を発表し、その打ち上げの席ですでにこの特集テーマに決まっていましたが、いまこの状況の中で、自分で自分の「ごきげん」をとっていくためにはどうすればいいのか、という問いはアクチュアルなものになってしまったように思います。 以下の文章は寄稿者の皆さんに共有していた、編集長柿内の「ごきげん」にまつわる雑駁な覚書です。書かれたのは今年の始

『ZINEアカミミ 第二号 特集:ごきげん』が出ました!

おのおのの「ごきげん」との向き合い方を問う雑誌、『ZINEアカミミ 第二号』が本屋B&B のオンラインストアにて、販売開始です! 合わせて創刊号のデジタル版もリリースしました。ぜひー。 ーーー ◼︎第二号巻頭言 僕たち夫婦はよく「ごきげん」という言葉を使う。 創刊号の巻頭にエッセイを寄せてくれた渋木すずさんと一緒に『ごきげんに生きる』と銘打ったお芝居の発表会を企画したこともある。 いつか床子さんは僕たちとサンリオ・ピューロランドにお出かけしたとき、僕らの「ごきげん

『ZINEアカミミ 創刊号 特集:家族』

「家」とは何か、生活のもっといいやり方があるんじゃないか。 そういうことを雑駁に考えるZINEを創刊します。 エッセイ、日記、インタビュー紀行、論考、映画批評…… この創刊号では、さまざまなスタイルで、いまよりも楽チンでいい感じの「家族」のあり方について考えます。 編集:柿内正午、山岸大樹、踊るうさぎ 執筆者一覧:渋木すず、望月友子、いつか床子、柿内正午、踊るうさぎ、山岸大樹、カゲヤマ気象台、川本瑠 and more 本文 66ページ 文フリ価格 800円 11月

「雑居ハウス」というのはどうだろうか

「雑」。 無責任に大きなスケールで放言すると、いま世の中には「雑」が足りないのではないか。 ググってみるとこう出てくる。 ざつ 【雑】 《ダナ》やりかたが念入りでなく、大ざっぱなこと。 「仕事が―だ」 ざつ 〖雑〗 (雜) ザツ・ゾウ(ザフ) まじる・まじわる・まじえる 1. いろいろなものが入りまじっている。まじりけがある。まじる。 「雑種・雑食・雑居・雑炊(ぞうすい)・雑魚(ざこ)(じゃこ)・複雑・夾雑物(きょうざつぶつ)」 2. 多くのものが統一なく集まっている。 「

あんしん【安心】

不安*が減った時、もしくは不安な事案に対して諦念や対抗手段を得た時に発生する感覚。 ずっと清浄な空気を吸っていたら「空気がおいしい」とは言わない。 安心を口にする時点で不安を覚えている。 *不安:こうありたい、こうはなりたくないという願望に対する障害を疎んじる気持ち。承服しかねる、納得できない、なんかやだ。 例)ラクして楽しく暮らしたいのに7億当たるか分からない、不安だ

仲良くなくてもいい

明言しておきたいのは、私たちは「なかよくあるべきだという同調圧力」が苦手だということで、僕たち夫婦はニコニコ社交的であることにすぐ疲れてしまいがちだ。 「なかよし」「アットホーム」というのは良いものと見做されがちだが、かなりコミュニケーションコストが高いものだと考えている。なぜなら、そうした仲間意識は集団内の暗黙知とでもいうような、明文化されていないルールを「察するコスト」をメンバーに強いるからだ。 一見うまくいっているような組織でも、なぜだか新規メンバーが定着しないという

いえ【家】

元気や、政治力や、すごい財力はない個人がなんとかできる環境要因の最大値。 心身の安全・安心・回復の基盤となる、QOL決定の重大要素。 ・安全:家の外にある物理的・精神的脅威を防ぐ機能 ・安心:家の中で物理的・精神的脅威にさらされる心配がないという信用 ・回復:上記2点が満たされることによって得られる、あるべき状態へ戻る運動 ①house 狭義の意味においての家。無機的環境要因としての側面、形而下の箱。 動線・生命維持・快不快など生活のシステムを規定する前提条件になる。

ハウスとホーム、信頼と愛着

信頼している友人がこの「ハウス」の話を聞いて 「家」の持つ機能的な面(House)に比重があることはよくわかったのだけど、「我が家」や「故郷」なんて意味も内包する、懐かしむもの、ホッとできるものとしてのHomeについてどう考えているの? と返してくれた。 これについて考えてみたところ「ほかならぬ自分以外には認められないかもしれない『よさ=アカミミ的なもの』が守られている」いう安心感こそが、僕にとってのHomeの感覚なのではないかと思い至ったのだけど、これについては前回書

あいちゃく【愛着】

えこひいきの肯定表現。 口説き上手な呪い、もしくは勘違い。 情動を増幅、複雑にし、判断力を鈍らせる。 なさ過ぎれば味気ないし、こじらせると膨大なコストを搾取される。 人にもらった趣味に合わないプレゼントと一緒で捨てづらいが捨てたらすぐに忘れる。 しばしば争いの種になり、争いによって強化される、社会性の欠点であり人間が真っ先に学習する社会性の一つ。

アカミミハウス

なんの価値も見出せそうもないものを愛でるためのユニットをつくろう。そうやって、最初からよくわからないものとして「零貨店アカミミ」というのを夫婦で始めた。 特に活動実績はないので、なにを始めたんだといわれても困る。「アカミミ」とはアティチュードなのだ。アカミミ的態度で生きることが肝要でそういう意味では毎日が活動なのだ。そのくらいのものとして僕らは「アカミミ」という活動を始めたし、いまも続けている。 そして今、みんなで支えあって一生ごきげんに暮らしていくための仕組みと場所=「家」

れいかてん-あかみみ【零貨店アカミミ】

ユニット名。 構成員は柿内正午と踊るうさぎ。 上記二名は都内某所で友人とルームシェアしながら暮らす人間、共働き、仲良し、法律上の婚姻関係にある。 値札の改竄 ・価値のないことの価値を宣言すること ・恣意的にラベルを無化すること をテーマに活動しているが事実上の冬眠状態。 命名は一緒に暮らしている愛亀が ミシシッピアカミミガメ(緊急対策外来種)であることから。 (ちなみに筆者の名前はミシシッピ州のインディアン・カジノ「真珠川のリゾート」に併設された「踊るうさぎのゴルフ・ク

踊るうさぎ 挨拶

悪魔の辞典という本がある。 1911年にアメリカ合衆国で発表された書籍。 アンブローズ・ビアス著。 ふつうの辞典の体裁をもってさまざまな単語に再定義を行ったものだが、 その定義が痛烈な皮肉やブラックユーモアに満ち溢れており、 辞書パロディの元祖的存在となっている。 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 この本が私の実家には2冊あった、気がする。 母と父がそれぞれ独身の時に持っていて、 それが私の部屋の本棚に集合していた。 正直「そうでもおかしくない」「