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また夢で会えたら。

亡くなった祖父が夢に出てきた。
今回で実は3回目で、前回は2021年3月22日だった。

前回はお彼岸の時期だったけれど、今回はちょっとフライングして会いにきてくれたみたいだ。

夢の舞台は祖父母宅。
気づくと私はリビングにいて、そこに祖父もいる。

「あ!じいじ!」
私は夢の中でも頭では祖父が亡くなっているということを理解していたので、目の前で起こっていることに驚いて大きな声を出してしまった。

すると、祖父は「そうだよ、じいじだったんだよ、嬉しいなぁ、」と破顔していた。
見覚えのある温かい笑顔だった。

気づけば祖母も近くにいたので、「なんで!?」と話しかける。
祖母にも祖父の姿が見えているようで泣きそうな顔をしていた。

「靴下、、」と言いかける祖父に、
「海の中にあるからここにはないでしょ」と食い気味に返す祖母。
どうやら祖父は靴下を探しているらしい。

「部屋がまぁるいんだけど、、」と部屋の説明をしようとする祖父に
「部屋の中のどこにあるかまで細かいところは分からないわよ」とまたも早口で返す祖母。

なんて、昔よく聞いていた2人の喧嘩の始まりみたいな会話のラリーを私は涙を流しながら見つめていた。



私はそこで目が覚めた。
起きるとやはり現実でも私は涙を流していて、懐かしさなのか哀しみなのかよく分からない涙をひとしきり流した後、気づけばまた眠りの世界へと戻っていた。なにしろ、目覚めたのが深夜2:30だったのだ。

私はよく覚えていないけれど、両親によると幼い頃の私は
「けんか しないで!!!」と祖父母の仲裁によく入っていたらしい。
そして、祖父母はその度に(喧嘩はしていないけど!?)といった具合だったという。

側から見ると喧嘩に聞こえるくらいエネルギーに満ち溢れた会話をしていた祖父母のことを、今の私は羨ましくおもう。

私はを祖母にLINEで、祖父が夢に出てきた話をしたけれど、軽く流されてしまった。そういうものなのか。
あまりにもはっきりとした夢だったから、もしかしたら私たち3人は同じ夢の中で会ったんじゃないかと半ば本気で思っていたけれど、やはりそんなことはないらしい。

亡くなった人の話をすると、その人の周りには花が咲くという話を聞いたことがある。そうだといいなとおもう。何度でも花が咲いてほしい、何度でも会いに来てほしい。

またいつか、夢で会えたら、そのときは何を話そうか。

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