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多彩なスポーツアナリスト

先日、高校の監督さんにチームの分析を頼まれたため、高校生の試合映像を見ていました。
その際に、やっぱり高校生って選手の実力差が大きく影響するんだなーとふと思いました。
当たり前のことかもしれませんが、大学生やプロなどレベルが上がっていくにつれて、実力だけでは勝てなくなります。そのため、データや戦略が勝敗を分けるため、沢山のデータを集め、戦略を練っていくのだと思います。

最近では、高校生でもアナリストとして、活動してる学生たちが多くいると思います。しかし、上記でも記したように、高校生は、選手自身のレベルが大きく勝敗に影響します。そして、高校生とは、スキルを身に着ける最終段階であると私は思います。高校生でいかにレベルの高いスキルを見つけられるかが、その後の選手生命を大きく左右すると思います。
そのため、高校生がアナリストとして活動するとき、データ入力や戦略を練ることが一番に求められるスキルなのか、私は少し疑問に感じました。

アナリストは、基本的に試合の勝利のために活動するポジションです。そのように考えると、高校生のアナリストに求められるスキルは、動作分析の能力だと思います。しかし、全く戦略を練らないというのは、戦うことができないため、ある程度の戦略を考える能力も必要だと思います。
ただ、高校生の場合、そんなに難しい戦略を立てることは、あまりないと感じます。簡単で明確なデータが高校生には必要だと思います。
そのため、高校生を対象にした場合、戦略に重点を置くよりもスキル向上に重点を置いた方が、勝つ確率が高くなるのではないかと思いました。

例えば、スパイクを打つ際、横からの映像を見てみると、すごく前に跳んでいることがわかったとする。それをアナリストから、選手に伝え、前でなく上に跳べるように修正を行う。この際に、映像を使うことが一番の決めて手であると思う。客観的に自分を見ることができ、事実として、受け止めることができる。そして、その事実をきちんと伝えることで、アナリストとしても信頼を得ることができる。
そして、そのジャンプ一つでも修正することができれば、その選手は今後大きく成長することができると思う。上に跳ぶことで、打てるコース幅が広がり、ブロックも良く見えるようになる。

基本ができていなければ、応用も効かせることができません。
基本的に、大学生からは打てる打てない関係なく、対相手によって、打つコースを指示され、やって欲しいプレーを要求されると思います。
それだけ、高校生のうちにレベルの高い基礎を身に着けておくというのは、ものすごく大事なことだと思います。

以前、大学のコーチに
「上手な選手は、見ていてかっこいいんだよ。」
と言われたことがあります。
つまり、フォームが綺麗な人は、自ずとプレーも上手くなるということだと私は受け取りました。男子の選手を見ると分かりやすいと思うのですが、カメラでどこを切り取っても、完璧なフォームで撮れると思います。
そして、そのフォームはバレーボールを知らない人が見てもかっこいいと感じると思います。
それだけ、高校生という発展途上の選手たちには、綺麗なフォームや基本の動き方を身に着けさせてあげる必要があるのだと感じました。

そして、そのサポートするのがアナリストの役目です。
データ入力は練習すれば誰でもできるようになります。しかし、このように映像をみて、コミュニケーションを取るというのは、それなりの環境が必要です。高校生のうちにこの能力を身に着けられれば、アナリストとしても、大きく成長することができると思います。

アナリストというポジションが確立されてきている中で、他の人と何か違う強みを持たなくては、生き残れなくなってきていると感じています。
だからこそ、本来のアナリストにこだわるのではなく、自分にとってのアナリストとは何かを見つけることが、私も含め、これから多くのアナリストに求められると思います。

ちなみに、こんなことを書いていますが、私はごりごりの文系であり、数字は苦手、パソコンスキルも普通。だからこそ、地道にみんなのプレーを撮影し、試合前にはモチベーションビデオを作り、なるべくデータは女子に好かれるように見やすく、かわいく。言われたデータはできる限り、早く出す。
そんなしょうもないことでしか、差をつけられませんが、それは私の強みだと思って、日々活動中しております😉

多彩なアナリストほど、強いものはありません。
必要ないと思っていたことでも、学んでおけば後から役に立つかもしれません。データ入力なんて、そのうちAIができるようになるかもしれません。
そうなったときに、人にしかできないことを見つけ、数字を活用するアナリストになれるよう、これからも頑張っていかなくてはですね。

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