流れに身を任せることと自分で決めて動くこと③
…②からのつづき…
家も決まり、彼氏もでき、順風満帆!!
…と喜びに浸る間もなく、
わたしは香りのブランドを立ち上げる為の準備に追われていました。
資金調達からデザイナーとのやり取り、商品開発やプラットフォームの土台づくり、などなど。
それまでは香りのオーダーメイドを基本としていた為、オリジナルで0からテーマを決めて創り出すものは初めての体験です。
引っ越しが終わり、新しい家を構築していくことと並行して進めていくさなか、
なぜだか商品開発だけが一向に進みません。
香り商品の一貫した大きなテーマを一言で言えば、
ズバリ、『愛』。
各商品で、様々な愛のテーマを盛り込んだ内容を創る予定で進めていました。
思考の中では理解し、感じてきたことをキーワードに落とし込み、資料までつくったのに
肝心の調香が進まない。というのも、
インスピレーションや、自然と決まっていくように調和された感覚がなかなか降りてこないのです。
〆切まで時間がないことへの焦りと、資金への不安だけが膨張していく日々を送っていた中、
彼がわたしの家へ引っ越してくることになりました。
ちょうど、彼の住んでいた家の更新月が来たこと、長年働いていた仕事を辞めてワーキングホリデーへ行くことになっていた為に、
お互い自分のやりたい事のために節約もできるし、出発までに一緒にいられる時間を少しでも増やそう。という理由です。
新しい家に引っ越して4ヶ月後の、2022年12月。
彼の引っ越しを目前に控え、その事件は起こりました。
働いていた飲食店を終え、酔っぱらって陽気になっている彼と夜道を歩いていた時のこと。
道を曲がった瞬間、目の前の路上に座り込んで何やら揉めている一組のカップル。
男性が女性に向かって罵声を浴びせている姿が目に飛び込んできました。
それまで笑いながら歩いていたわたしたちも、突然の出来事に身体が硬直。
そんな私たちの存在に気づいた男性が、
「何みてるんだよ!」
とこちらにも罵声を浴びせてきました。
すると
「…今、女の子に手あげようとしてたでしょ」と彼。
怒りを爆発させた男性は彼に殴りかかり、彼も男性を抑えるどころか乱闘に発展してしまいました。
必死で止めようとするわたしの言葉も彼には届かず、目も勿論合いません。
最終的に警察がやって来て、わたしたちは事情聴取を受けに警察署へ行く事態にまでなりました。。
…④へつづく…
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