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【詩】真夏の憧れ

じりじりと照り付ける日差し
サングラスを少しずらして
麦わら帽子のつばの角度を変えて
光の粒たちが頬の上でキラキラと反射する

足跡辿った先には砂の城
誰かが枯れ枝で書いた謎の暗号
波がさらっていく貝殻に手を伸ばし
耳に当てて海の叫び声を聞く

小麦色に焼けた腕を絡ませて
シーグラスのありかを探す
両手いっぱいに掬った透明の宝石たち

ボトルシップにくくり付けられた書簡
願いを乗せてマリンブルーの絨毯の上に浮かべた
ここではないどこかへ 行っておいで、と

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