試作〔フラーノさんへのご提示作。ちょっとシュールです〕



ケージ〔オリジナル〕


天井の高いこの部屋に
大きなケージを置いてみた
個々のケージも中に置く
逃がさないための二重檻
お父さま
それって親切のような息苦しいような

うちには今
十二種類
三十六羽のおともだち
そう
からだの弱い私には、この子らが子で友で・・・


どこへも行かないで。


願いは父に伝播して
父からこの子らに伝わった



私がケージにいた
私の周囲に並べられたいろんな種類の餌


ひまわりの種
サフラワー
カナリーシード
バナナ、みかん、もも(果物いろいろ)
トウモロコシ
赤粟の穂
虫。

私を歓待したいのだ。

ああそうだ。


父はもうとうにいないのだった。





私をいま、守ってくれてるのは
三十六羽のこの子たち

とケージ。
この。


             完





幻想小説になってもうた。
とりさんたちとあなたを逆転させてみたかっただけだったのに(>_<)

それでも地球は回っている