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私の旅行観。【米子】

よにゃーご。にゃーん。
米子もいつかまた来ることになりそうだ。

3日目。例に漏れず今日も移動三昧。結局米子で何かするということはなかった。

旅行となるとやはりその土地の有名なお店に行きたい、名産品を食したいと思うものである。せっかく普段行かない土地に行くのだ、経験としてそれは価値あるものだろうし、欲求を満たすという点でもこの上ないものかもしれない。

ただ同時に、その土地の生活感を求めてしまうのは私だけだろうか。スーパーや昔からある喫茶店、地元の方に愛される小料理屋。スーパーなんてのは生活感丸出し、その土地の人がどのようなものを食しているか、どのような野菜が取れるのか、ローカルな調味料とかも面白い。正直、普通に考えれば旅行でそんなところ行かないという特別感もまた良い。

朝食はホテルのものも良い。郷土料理を食せたり、そのホテルならではの食事を楽しめたり。ホテルの朝食がメインの宿泊だってあるわけだし。ただたまにはその土地のお店で食するのもいいじゃないか。

大抵どの街にも喫茶店というものはある。カフェというよりは喫茶店と呼ぶのが相応しい。年配のマスターと奥さん。2人で切り盛りする喫茶店のサンドイッチとコーヒー、なんか幸せじゃないか。

港町なら市場に行くのも良い。港で働く方々の朝食。朝4時くらいから営業していてわりとすぐ閉店してしまうけれど、安くて新鮮な魚料理にはやはり惹かれる。

そんな私の旅行観。結局、楽しみ方は自由じゃないか。

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朝食はホテルのものではなく、喫茶店に行くことにした。Google Mapで近くの喫茶店を調べる。ユーザーの評点まで表示してくれるのだ、当たり前にはなったとは言え便利な世の中である。

評価も良いし、見た目も風情があって良さげなお店を見つけたのでそちらへ伺うことにした。ホテルからも近く助かる。駅前のホテルはこういうのが楽だ。

ざらめと白砂糖。そして灰皿。タバコは吸わないがガラスの灰皿はどこか風情があって良い。好きだ。でもタバコは吸わない。友達に1人くらい吸う奴がいればそれで良い。

60代くらいのお母さんが1人で切り盛りしていた。サンドイッチのモーニングを注文する。ほどなくコーヒーが、もうしばらくすると大皿にサラダとサンドイッチ。薄暗い店内、白い食器は映える。

お母さんと常連さんの話に聞き耳を立てた。向かいのビルが解体されるという話、準備は進んでいるらしく、グレーの布の隙間からえんじ色の壁が見える。アスベストが、とも言っていた。旬な話だ。

飲み屋と喫茶店はこういう話が聞ける場所、だから旅先の店には行きたくなる。せっかく訪れた街だ。その街で何が起こっているか知るのも面白い。

昨日の記事、家の造りの話にも繋がる話ではある。

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米子から岡山へ抜ける山道。ちらほらと雪が見える。昨日の雨の影響だろうか。それともずっと残っているのか。雪とともに生きたことがない私にはさっぱりわからないことである。本当に知らないことばかりだ。

雪と言えば、ホテルから見た大山はとても綺麗だった。美しかった。雪化粧、昇り始めた朝日が赤らめるその表情はどこか妖艶で。

朝から良いものが見れた。お陰で気分が良い。加えてホテルの方の接客もとても良かった。またこの街に来よう、と思える瞬間。

旅の恥はかき捨て、である。この捉え方もそれぞれ。

そろそろ乗り換えだ。おおよそ15分の待ち時間、この後はもうノンストップで夕方まで。目的地に着いてからも、今晩は洗濯をしたり、生活用品を揃えたりと忙しい。

さっさと終えてしまってゆっくりと休むのがよさそうだな。
またどこかで。

にゃーん。