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【詩】雨を待つ

あなたのプシュケーは
もっともらしい正義で
わたしを縛りつける。
凛々しい浄玻璃がするようなまなこの反射で
屋根を焦がす。
わたしは
その熱々の屋根の上で体育座りをし
平然と空を見上げるように
強いられる。
わたしは
ただただじっと、
雨が降るのを待ち続ける。
ここは規則的に雨が降る地域なので
そんなに長く待つ必要はない。
雨が降るとあなたは、
濡れてしまうから家に入ろう、
と優しい顔をして言う。

わたしは
雨の日だけにあなたに逢いたい。
だけど
あなたのプシュケーは
それを許さない。
わたしの尻と足裏は
火傷でただれている。

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