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ただ、いる。 ただ、在る。

20240901.

今日はたくさんの言葉に出会った。
美しい写真に出会った。
一冊の本に出会った。
ひとりの女性に出逢った。

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私にとって、人との出逢いや、新しい考え、言葉との出会い、そしてどこかへ出かけるということは、とても重要な行為だと。改めて思った。

その行為をしないと私が私じゃなくなっていく。
私が私じゃなくなっていくことが、1番怖い。

この1ヶ月は感情に色がない感覚だった。
言葉が、出てこない。何も、感じない。心が、動かない。そんな日々だった。理由はわかる。取り入れるものが無かったから。インプットのようなこと。取り入れるものがなくなると、何も感じなくなるのは仕方がなく当たり前のことだと思ったから、悲しくなったり、驚いたりもしなかった。

日々こうして言葉を綴っていると、わかりやすい。人、言葉、場所など。多くの出会いがあって、自分の中に新しく取り入れることがあったり、心動く瞬間があったり、そんな日々を送っていると自然と言葉が降りてきて、自分の言葉となって、発することができる。
けれど取り入れるものが無くなった瞬間、何も感じなくなって、何も考えられなくなって、何の言葉も出てこなくなる。だからここ最近がいかに新しい出会いが少なかったか。よくわかった。

ただそういうときこそ何かアクションを起こすべきだと。そうわかっているけれど何もできなくて、動けない。そんなものだ。

そういうときは、そんな自分を受け入れて、待つのが1番だと私は思っている。だから私は、ただ、待った。何もできない自分が過ぎ去るのを。
今ならわかる。いつかはそれがちゃんと過ぎ去ることを。だから、待った。

これもまた不思議だけど、もうすぐその時期が抜けられそう。というのも、なんとなくわかる。
そんな1ヶ月を経て、薄暗い場所を歩いていた期間もやっと抜けられたように思う。

その中で感じたことは、苦しくとも、そうやって悶々とした日々はみんなあって、当たり前のことで、普通だということ。だからそんな期間があっても大丈夫だと、私は信じている。きっとみんな同じだから。

自分の弱さを受け入れる強さが私たちには必要で、それもひとつの強さで。どんな自分でも受け止めてあげる優しさが必要なのだと、私は思う。誰かを大切に思うように、自分のことも大切にしてあげたい。自分の価値を自分で下げてしまわないように。無理に自分を蔑むことが、ないように。

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今日、詩と写真の展示を見た。

写真のことについて、撮影された方の思いの中にこのような内容が書いてあった。
写真には時間も意味も持たない。と。
それはこう、写真とは、ただ、そこにあるだけ。過去も未来もなくて、この瞬間。それが全て。
写真に意味は存在しなくて、それが写真の全て。と言っているかのような。

私はそれが、すごく響いた。無意識に、私たち人間と写真を重ね合わせてしまった。

私自身、変えられない過去を悔やみ、見えない未来に漠然と不安を感じる瞬間があったり、何かをしていないと、生きる意味がないと言われているように感じる瞬間がある。

でもほんとうは、過去や未来に目を向けるばかりではなく、今は、今を生きればよくて。今は、今しか生きられなくて。今。を、生き続ければよくて。

なにもしなくても、ただ、そこに、いる。そこに、在る。だけで良くて。

ただ、今。そこにいることに意味があるのだと。写真を通して、生きていること。それを肯定してくれたように感じた。ただ、そこにいる。ただ、そこに在る。意味など何もなくとも生きて良いのだと。

その展示をされていたご本人ともお会いして、お話しができて。良い日だった。良い日だと、そう思えた。そしてその方もまた、そこに、ただ、いる。だけで美しかった。

久しぶりに、心が動いたのを感じた。
ほっとした。嬉しかった。

色々な場所に出かけ、人と出逢い。
様々な考えに触れること。

多くのことと出会うことで
私は私になることができて、そんな自分を
ただ、いるだけでいいのだと。自分にそう言ってあげられる優しさを、身につけられる気がした。

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9月はどんな月になるだろう。
何かが、変わる気がする。
気がするだけかも。

そうだ、これも。
古本屋さんで出会った一冊の本。
この本と妙に目があって、気になって
お出迎えした。

大竹 弘行『光の樹』

読み始めた。が、なんとなくこの本はちゃんと読みたい。大切に読まないといけない気がして。
またいつか、この本のことも書きたいなと思う。


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