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2年前の写真を振り返る

緊急事態宣言が発出された頃、団地に住んでいました。
外に出るのも人と会うのも恐ろしい。けれども、離れて暮らす家族とテレビ電話で励まし合い、主人と支え合って温かい気持ちにもなる。緊張と不安と、非日常特有の高揚感とで生まれて初めての感覚になった日々だったと思います。

家にこもる毎日の息抜きはベランダに出ることで、そこから団地の中庭を見下ろすと、思い思いに過ごす人たちがいました。
正直、「大丈夫なの?」と思う気持ちもあったけれど、普通ではない時に普通に暮らしている(暮らそうとしている)人たちを見たら、「だから社会は続いてきたんだ」と妙に納得したものです。

それから、中庭を俯瞰していると神様の視点になったようで、あちらこちらで動く人々が愛おしく見えました。
紙飛行機を投げては拾うおじさま、ベンチに腰掛け談笑する3人組、木に引っかかった凧をどうにかしようとする人たち、緊急事態でも働く運送業者の人…平和だけど小さな事件も起きて、皆ばらばらに生きているけど同じ中庭にいる。コロナウイルスの脅威がない別世界の、ミニチュアを見ているようで愛おしい気持ちになりました。


2年経った今でも「いい写真撮れてよかったなぁ」と思える写真たち。全然まとまっていないけど、↓に写真をアップしているのでご興味のある方がいたらどうぞ。
https://pijikata32.wixsite.com/pijikata


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