『ホーリーサイン 神様のアドバイスを受け取る方法』 を読んで

昨日、真未さんがオススメしてくれた本『ホーリーサイン 神さまのアドバイスを受け取る方法』佐川奈津子著 を読了した。

私は、小学校3年生くらいから学校の図書館の本を読みまくっていて、大抵の名著と言われるものは読んでいる。

社会人になってからは、仕事関係の専門書ばかり読んでいて、小説はあまり読まなくなっていた。

子どもを産んで、仕事への執着を手放さざるおえない状況になり、それから見えない世界、哲学やスピリチュアルの本ばかり読んでいる。

6年くらい悶々としてきたけれど、一時期病んでいた精神は最近ではすっかり安定を取り戻して穏やかな生活をしている。

でも、一度自分の内側に向いた興味は、波はあれども尽きることはない。

ただ、自分がフタをしているものを観るのは、いつだって怖い。
なかった事にしたい。切り離して、自分から葬り去りたい、といつも思う。

でも、そういう所をほじくり出して見ようとする自分は、ドMだと感じる。
痛いのはその時だけで、その後の開放感はなんとも言えない感覚になる。

そんなことしなくても生きられるし、ほとんどの人たちはしてないと思う。
でも、そういうことを知ってしまったから、後戻りはできない。

本の感想を書こうと思ったのに、横道にそれてしまった。

この本は、タイトルがスピリチュアルだし、内容もめちゃめちゃスピリチュアルだ。
でも小説風になっているので、読みやすいし理解しやすいと感じた。

世間一般では、スピリチュアルってふわふわした乙女チックなものという定義づけがされているけれども、この前『サピエンス全史』下巻の宗教の章を読んだら、世界の宗教の概要とスピリチュアルはほとんど一緒だと感じた。

人は、自分の理解できないものを、怪しいものとして自分から切り離したがる傾向がある。

話しを戻そう。

ホーリーサインに書かれていることは、とてもシンプルに書かれているけれど、人間関係の本質のをついていると感じた。

親からのすり込み、自分が執着しているもの、傷ついた経験。
それらが自分を縛って自分自身と周りの人たちを傷つけている。

私は、この本を読みながら、私にいつも嫌なことを言ってくる友達のことを思い出した。

彼女は、正にたくさん傷ついているんだな。
その傷を癒せなくて、周りを傷つけてしまっているんだな。

ということに気づいたら、私の中の彼女を拒絶した気持ちが柔らかく溶けていくようだった。

あと、育った家庭環境の根深さ。
自分では気づいていない親の価値観のすり込みは、本当に一生ついてまわるくらい濃い。

どれだけ子どもが親に愛されようとするかが分かって、泣ける。
いくつになってもその気持ちを握りしめ続けている人って多い。

親からこうしなさいああしなさいと言われた記憶がないので、私は少し共感しにくい。
夫は、実家がけっこう保守的で心配症の両親だから、彼らを思い出すとなるほどと納得できる。

兄弟の存在も、楽しい仲間になるか、親の愛情を競う相手になるのかで分かれるらしい。

ほとんどの人は、成長段階ですり込まれた親の愛を得ようとするクセをもったまま結婚する。
もしくは、得られない愛の替わりとしてパートナーを求める。

そんな感じで結婚をするからうまくいかない。
うまくいかないけれども別れることもできない。

この本では、どちらかのすり込みが解消されると離婚するって書いてあった。まぁ、そういうケースもあるのかなとも思う。

ほとんどの人間は、何かしらのすり込みや執着、傷ついた心を持って生きている。そんな所もすべて気づいて癒やすことで、調和を生み出そうというテーマの本だった。

生の人間は、もっといろんなものがぐちゃぐちゃしているから、この本のようにシンプルにうまくいくのか疑問に思ってしまうけれど、ぐちゃぐちゃしているのは自分の頭の中だし、本当はとてもシンプルなのかもしれない。





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