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言葉を意味する

11月本番の台本が届いて、じっくりとからだに浸透中。

演出家で演技指導の、もえちゃん(金澤萌恵さん)が、ご自身で書いたという脚本。

そのセリフ、ひとつ、ひとつに、生命が宿っていて。

3回読んで、3回目で、泣いた。

舞台のシーンが目に浮かんで、その時の振動がからだが駆け巡って。

絶対にいい舞台になるって、確信した✨

わたしは、初めて ”台本” というものを読んだ。

舞台の背景や、人物像や、場面設定の詳しいことは明かされぬまま、短いセリフ(言葉)だけが展開されていく。

はじめは情景が浮かばず、これは誰のセリフなのか、確認し、行きつ、戻りつしながら。一生懸命ストーリーを追った。

2回目で、登場人物と、ストーリーの流れがわかってきて。そのまんま、寝床についた。

ウトウトしながら、そこに登場する人たちについて、考えていた。

なぜ、そんなに悲しいのだろうか。苦しいのだろうか。憎いのだろうか。強がるのだろうか。

どう生まれて。どう生きて。どんな経験をしてきたんだろうか。

その壮絶な人生を、ぼんやりと想像して、想いを馳せた。

翌朝、3回目に、台本を読んだとき、言葉に生命が宿って感情が溢れて、感動して、泣いた。

6月最初の、演技のお稽古のとき、はじめてセリフをつかったお稽古をしたんだけれど、

もえちゃんが、「言葉を意味する」ということを教えてくれた。

そのセリフのその背景に、何があって、どんな感情と、どんな身体感覚があるか。

たったの一言や、言葉のない行間、間、にも、それを感じていくということ。

そうして発した言葉には、意図せずとも、魂が宿り、人の心に響くということを、体感して教わった。

セリフと、そのあいだにある「言葉を意味する」

そして、その人物の人生を、舞台上で生きて、セリフ(言葉)と、身体と、振動で伝えていく。

きっと、それが、演じる人の、お役目なんだろうな。

11月の台本に、どんな生命が宿り、どんな物語が生まれるだろう。楽しみで、わくわく。

2022年6月13日
(文責:キャストゆうき)

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