サイクのみんなへ
「早く広島に帰りたい」「女子の先輩に会いたい」
1年生、初めての合宿で小豆島の海水浴場に泊まった時、テントの中でずっと考えていた。全然楽しくない。自転車をこぐのは面白いけど、やっぱり体力差がしんどいし、男子は全然話しかけてくれないし、怖いし、何話したらいいのか分からなかった。
今日漕いだら明日が来て、その次漕いだら、その次漕いだら、と早く終わってほしくて、夜に何度も日にちを数えていた。
でも、そんな小豆島のテントの中から3年が経った。
結局、引退まで同級生に女子は入らなかったけど、結構楽しい部活だった。
ボックスで過ごした時間
夏はムシムシして暑いし、冬は寒すぎるし、狭いし、自転車のオイルで床は黒いし、変な匂いするし、無造作に銀マが引かれているけど、ボックスが好きだった
なんとなく寄ってみたら大体誰かいて、自転車を整備していたり、課題をしていたり
「今日はどこ行くん?」とか「今日は人が少ないからレクトレにしよう」「いや、休みにしよう」とか。
「やっぱり自転車が彼女なんかなあ」とか、「スポークがまた折れた」とか、先輩の武勇伝とか。
ボックスでの会話は、思い出せないくらい中身のないどうでもいい話でしかなかったけど、ボックスに行って皆に会えば、笑いが止まらなかった
部活前になって、段々と人が集まってくるあの感じも好きだった
コロナ禍になって
3年目は合宿がなくて、最東端手前で自転車が壊れた北海道が最後の旅になった
再開した部活も、「明日行こう」と決めたその日の深夜に、停止令が出た
この前、偶然会った西山くんとコスモスの精肉コーナーの前で30分くらい話して「なんでボックスやなくて精肉コーナーの前で話しよるんやろな」って言われて確かになあと寂しくなった (もう2年前になっちゃった )
いろいろ落ち着いたら、飲みながら、くだらないであふれる時間をだらだらしたいね
深夜テンションですが、
何はともあれ、きちんと考えるときは一緒に考えてくれて、だべるときは永遠とだべっていられる30は優しい天才だなと思います
部活を続けられたのは皆のおかげです
こっそりだけど、ありがとう!また旅できる日まで!
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