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漫画感想文「ガラスの仮面」36巻 美内すずえ(花とゆめCOMICS)

表紙の淡くて華やかなピンク色がかわいいです。

真澄が父の捜索のため紅天女のふるさとにやってきて、マヤと並んで星空を見ます。
父への、憎んですらいるような、それゆえにこそこのまま自分の前からいなくなることを許さないという思い、マヤへの変わらぬ思い……。

大雨の中探しに来てくれた真澄と二人で雨宿りをしているとき、マヤはこれまでの、憎まれ役の仮面におおわれていた真澄のやさしさに気づきます。
真澄が貸してくれたコートの中でぽろぽろ涙をこぼして、パーティー会場で闘牛のように狼少女をやらされたときのことなど一息に思い出し、「みんなあなたのやさしさだったのに…!」と心の中で叫ぶ、この巻の終わりの1ページで、胸がいっぱいになりました。
ざらざらとした紙質も裏が透ける厚さも同じなのに、このページだけ重く感じます。

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