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「お手すきの際にご確認ください」

部下:「xxをまとめたので、お手すきの際にご確認ください」
筆者:「暫く手はすかないが、見ないで良いということ?」
部下:「いえ、困ります。xx前に必要なので、今週中には確認頂きたく。」
といった会話を筆者は良くする。性格の悪い感じの応対ではあるが、仕事の本質を伝えたく敢えてこういうやり取りをするようにしている。(もちろん、その意図は都度伝えています)

みなさんもつい「お手すきの際に…」、言ってしまってないだろうか?

「お手すきの際に~」という言葉は一見相手を気遣う良い言葉のように見えるが、使い方によってはその本質は相手への”責任転嫁”に他ならない。お手すきかどうかは相手次第であり、いつ手がすこうがすくまいが相手のペースで取り扱って良いということなので、全てを相手に委ねている行為である。本当に自分にとって確認有無がどうでもよい場合はさておき(そもそもそうなら確認依頼をする必要すらないが)、「お手すきの際に確認ください」と言っておいて何かしらトラブルが起きた際に「以前私は確認依頼をしました」なんて言おうものなら最悪だ。

全ての仕事はお客様・取引先・社内他部門・上司など含め、誰かしら相手に届けるためのものであり、「届いたか?(受け止められたか?)」を確認するところまでが仕事であるべきだと考える。そう考えると、届いたのか届いてないのか?理解したかしてないのか?行動を起こしたのか起こしてないのか?がわからない「お手すきの際に…」という確認方法を取りたくなくなるはずだ。

取説を渡す時は、「これ見るよりHP見た方がいい」「ここは見ておかないとトラブルになるので注意」など、渡す目的(故障減少・サポート費用削減・クレーム減少等)を達成するための相手への期待行動があるはず。
「パンフレットを袋に入れておくので…」でなく、興味対象を探りながら「xx買い替え時期ならこの特典使った方がいい」「周りでこういう人いるはずなので紹介して欲しい」など、相手に読む負担をかけさせるべきかどうかを踏まえて渡すべきだ。
取引先に何かを依頼する際も、「いつまでにxxをするなら、xxを理解してもらった上で(そうでないとトラブルになるので)、こちらをxxまでに確認して欲しい」という依頼になるはず。

あまり考えたことない方には、目的は?言い方は?はピンと来ないかもしれないが、まずは「お手すきの際に」と言わないようにしてみて頂きたい。
この言葉遣いを気をつけるだけでも、少しは仕事の質が上がると信じている。

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