子どもとアートについての講演記録を再読しました。今日の言葉#39

昨日、アート教育の関連で、
以下の講演記録を紹介した。

「子どもたちの想像力を育む 子どもとアートの関係を模索する」
佐藤学氏

佐藤氏の講演記録を読み込んでいると
気付かされる。

今の常識とされている世界、
判断の基準にされている価値観、
そういうものは、一つの世界の見え方や価値観で、
別の世界もあるんだろうなって。

そして、子どもの、大人の、
学びや生きることを考える上で、
アートから見えてくる世界が
別の世界を感じたり、
新しい価値観を作り直したり、
それを表現したりすることと繋がっていて、

アートが何か特別なことではなく、
自分が表現される形は自然とその形になってしまう
自然と、人間が根源的な欲求の中で
作り上げているもの、という感じがしてきた。

1歳の小さな子どもでも、積み木を使いながら、
自分の世界を崩したり、新しく組み直して、何かを作る。
表現は、自分の中から生まれるのではなく、
何かを聞く、見る、といったことへの応答で生まれる。
関係性の中で生まれる。
自分と誰か、自分と何かの関係性の中に。

自分の子どもを見ていると、
既に、学校の中で言語中心、点数化の社会に
組み込まれていっていると感じる。
言語や点数が全て悪いと言いたいのではないが、
それは一つの世界や価値観で、
他の世界や価値観を見つけることができること、
言葉だけでない表現の可能性を
もう少し、子どもと共に模索したい。

アートの教育という意味は、もう一つの現実、もう一つの世界、もう一つの私と出会いそれを表現する方法だと思います。もう一つの現実です。日常我々が感じているあるいは理解している世界とは異なるもう一つの世界です。

講演 佐藤学「子どもたちの想像力を育む」

アートとは特別な技法ではありません。おそらく日常性の中に潜んでいるもう一つの私、もう一つの現実、もう一つの社会との出合い、それを表現する、人にとって根源的な欲求と言ってもいいのでしょうか。そこに根ざしたものであるということ。そこではある種の様式を身につけなければいけません。

講演 佐藤学「子どもたちの想像力を育む」

今日の言葉#39

アートからもう一つの世界が見えることを心に留めておこう

hana

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