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2020年にbeatmaniaⅡDXをやり始めた(a.k.aオタク的新天地)

(ワッツアップオールアイムディージェータカ...)

お元気ですか。私は2020年なんて無かったという認識なので元気もクソもない。ほとんど時空の狭間で息をしている。
元気もクソも無いながらも現実世界ではきっちり時間が流れており、私にも現実の一喜一憂タイムが何度もありました。
この記事はそのうち一喜の方、要約すると「なりたい自分になるために修行を始めた」みたいな話です!顔貸しなよ。

オタク的意欲の根源

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人生をやるにあたって影響を受けたものってありますか?
それが人だったり本だったり、映画とか漫画とかアニメとか色々あると思うのですが、私はそれがKONAMIの音ゲー(音楽シミュレーションゲーム)でした。
小学生の頃、寂れたスーパーの一角にあるゲームコーナーに「pop'n music」が置いてあり、たまたま友達と遊んだのがきっかけでハマりました。
それから近所に設備の整ったゲーセンを見つけ、家庭版も買い、朝から晩まで、家でも外でもポップン三昧の日々を送っていました。

KONAMI音ゲーのアツさはそのゲーム性だけでなく「ゲームを作っているスタッフたちの顔と熱意が見える」ところにもあると思います。
絵を描いたり物を作ることが大好きだった私は、キャラクターの造形やデザインを真似たり、当時のサイトに載っていた各作曲家や他スタッフ達の制作話に胸を躍らせたりしていました。スタッフの書いたコラムが読みたくてゲーム雑誌を買い漁ったりもしました。
次第に、自分もいつか、何か人をワクワクさせたり感動させたりできるものを作りたい!!!!と思うようになりました。
私の活動意欲の全ての根源はKONAMIの音ゲーにありました。
大学進学をきっかけに勉学や自分の活動に専念し始めたこと、近くに良い環境がなかったこと等が重なり、ゲーセンからは次第に足が遠のいていきましたが、創作の根底にはずっと音ゲーの存在がありました。

こういう風に書くと今何かで成功している人みたいですが、実際には大学卒業とともに自分にとって最適でない解を叩き出しまくった結果、一度社会から抹殺され、現在はざっくりそこそこ底辺の生活を送りながら人生の再構築を計っています(仲間や知り合いに恵まれて何とかやっていますアリガト.........)。

オタク的原点回帰

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一度社会から抹殺され活動意欲も見事に無くし、自信を失ったことをきっかけに、自分の中でもう一度好きだったもの、熱中したもの、人生で大事にしたいものを見直そうという気持ちが芽生えました。

タイミング良くネットで知り合った人が音ゲーマーで、一緒にゲーセンに行くことになりました。ポップンの筐体にちゃんと触るのは10年くらい振りで出来るのか...?と緊張しましたが、案外脳と体は覚えていて、思ったより上手く出来ました。
というか、上手い下手より何より、すごくワクワクしました。
私は完全にこの「ワクワク」を忘れかけていたことに気付きました。昔の私は何かを見たり経験してはワクワクして「自分も何か作りたい」と駆られるようにものを作っていたように思います。周りの状況に焦りすぎて、このワクワクのインプットを完全に怠っていた...。

それからまた積極的にゲーセンに通うようになりました。昔は全く歯が立たなかったレベルをクリアしたり、また同じ趣味の人と繋がったりしていくうちに何だか元気になってきました。
オタクのオタクたる所以はここにあったと気付きました。
自分が大好きなものに触れている時の自分は最強。
同時に、昔と今、両方の自分が癒された気がしました。
とても大事だったものを思い出して改めて触れ、「やっぱりいいな」と思う事は自己を肯定する事とイコールでした。自信を失っている状態の私は、とにかく自分が良いと思っていたものすら「いい!!」と言えなくて辛い気持ちになっていたのですが、その枷が少し外れたように思います。

オタク的新天地

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ゲーセンに通うようになってひと月程経った頃、ある思い出が蘇りました。

地元で通っていたゲーセンには常連客がおり、その中でもひと際強いプレイヤーがいました。彼女は多分私と5つほどしか違わなかったと思うのですが、とにかく強い。ポップンも他のゲームも強い。他の常連さんと競い合ったりしていて、当時の私はその姿に密かに憧れていました。

彼女がメインでプレイしていたのは「beatmania ⅡDX」というDJシミュレーション型の音ゲーでした。
これが筐体はバカデカい、音もバカデカい、おまけに画面も判定も超複雑で完全に玄人向けのゲームという感じで、私は大人たちのプレイを後ろからこっそり見て感動するので精一杯でした。
一度、誰も居ないのを見計らって筐体のお立ち台(※1)に立ったことがあるのですが、音にビビッて即降りました。こんなにハードルの高いアーケードゲームも珍しいと思います。
しかし、私には操作の難しさ以上に、「めちゃくちゃイケているゲーム」という印象を残して記憶されていました。
(筐体デザインも曲も本当にイケてるのよ。この記事見て…!!!

26になり、そこそこイケてる文化などを覗いてGALの概念となった今の自分なら、あのお立ち台に最挑戦できるのでは…?という謎の自信が湧いてきました。今のあーしならイケてるゲームもプレイできっかんね。
いざやってみて恥をかかないよう、使えそうな運指(※2)を調べた上で100円を入れました。プレイしました。

なんやこのゲーム...どちゃくそ楽しいやんけ……………

案の定ガッタガタのプレイでしたが、昔の私が感じていたプレッシャー等はあまり無く(現在のⅡDXがオタクナイズドされて多少優しい雰囲気になっていたからかも…)楽しく出来ました。
一度コツを掴むともう嬉しくて、丁度ポップンの攻略に行き詰っていたこともあり、それから集中的にⅡDXをプレイしました。すぐに段位認定(※3)も受けて六段を取りました。バカじゃないの。

ⅡDXをプレイすることによってさらに自分の中の肯定感が上がりました。今までなぜやって来なかったのか……一番GALっぽい音ゲーじゃん。これが心のレゲエホーンってやつか............。
こうして驚異的なスピードで昔の憧れを昇華する事に成功し、また自分の枷が少し外れたのを実感しました。
同時に、自分の活動云々とベクトルの違うエンジンがかかりました。

GALが”皆伝”取ったらめちゃくちゃイケてない?(後述)

オタク的試練の沼

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「beatmania ⅡDX」は他の音ゲーと少しばかり扱いが違う気がします。私が離れていた10年ほどでその違いがより濃くなった気さえします。
恐らく先に話した段位認定等の概念がある事、スコアが細分化されている事、そもそも高難易度の攻略に重点を置くゲーム性から、もはや何かしらのスポーツという雰囲気すらありました。(※4)

そして、ついにKONAMIが「BEMANI PRO LEAGUE」を発足しました。
初年度(2021年開催予定)のタイトルはやはりbeatmania ⅡDXでした。


選考大会でプレイヤーが選ばれ、参加企業がチームオーナーとなってリーグ戦で競う形式になっています。賞金総額は2000万円だそうです。
完全にeスポーツや。すげー世の中になったな。

丁度最近RTA(リアルタイムアタック。様々なゲームを最短時間でプレイする)の世界大会などを観てゲームの可能性に感動した身として、アツくならざるを得ない話題でした。自分まだ六段だけどね.........。

公式大会に出るとは行かなくとも、ⅡDXプレイヤーとして”皆伝”を取るというのは代表的な目標だと思います。
皆伝とは段位の頂点であり、プレイヤーはこれを攻略する事に命を懸けています。しかし、多くの人は十段(皆伝の2つ下の段位)で断念してしまうといいます。攻略サイトも死ぬほどあります。ぶっちゃけ皆伝取ったら履歴書に書いちゃうかもしれん。そのくらい皆伝を取るということはプレイヤーの憧れであり、同時にクソクソクソデカい壁でもあります。

ふざけた格好でお立ち台に上がってきた奴が皆伝だったらかっこいいじゃん。

私のマインドは限りなく小学生男児です。遊戯王と聖闘士星矢に一生なりたい。カードとかサッカーとか、あり得んもので命を懸けたい。だから皆伝にもなりたいんです。最強の俺目指してえ。
ということで2020年から、私は皆伝を目指すことに決めました。
まだ六段だけどね………。

そして伝説へ・・・

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以上、全て最近2ヶ月のうちに起こった出来事です。オタクまじ刹那。
現在、私は七段を攻略しようと色々練習しています。なんだよ全然進んでねえなって思うじゃん?

七段は異常に難しいんだよ!!!!!!!!!
(七段不合格なのに八段合格できる人が多発したくらい)(※5)

七段合格が難しい理由として、「THE SAFARI」という曲の存在がデカいです。もはや音ゲー界の定番ネタになっている程なので理由は各自ググってクレメンス。
実際、私も先週軽い気持ちで受けてみて「THE SAFARI」にガオー!され、見事に不合格になりました。まさか2020年になって私自身がこうなるとは思っていませんでした。嬉しいです。
出来れば今月中にはパスして七段合格を狙いたいです…。

途中から完全に音ゲーオタの戯言になっちゃったけど、音ゲーのお陰でパワーも回復しつつあるし、徐々にクリエイティブな方面でも活動を再開出来ればいいなと思っています。
今はオタクとして清くインプットに集中します。打倒SAFARI。

***

(※1)
beatmania ⅡDXの筐体には足場があり、それが地面からちょっと高いんです。心理的にくるぜ。

(※2)
基本プレイでは7つの鍵盤と1つのターンテーブルを操作するのだが、それぞれ独特の距離があり、プレイヤーは各自プレイしやすいように指や手の配置を決めている。それが運指です。代表的な運指には名称がついてるよ。

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私は手が小さいのでターンテーブルに指が届きやすいよう、現在3・5半固定を使っています。

(※3)
ざっくり言うとどれだけ上手いプレイが出来るか腕前を試すモード。
各ランクに合った課題曲4曲を100%のゲージで通しでプレイする。
ミスをする度にゲージが減っていき、0%になると強制終了(不合格)。
現在、7級~1級、初段~十段、中伝、皆伝の称号がある。
段位に合格する事によってプレイしたい曲を選ぶ際のレベル制限が緩和されるので名目以上に結構大事。

(※4)
KONAMI公式大会(KAC)は各タイトルで前から開催されているので、音ゲーのeスポーツ化は既にされていると言っていい。やべえ世界に踏み込んじゃったな。

(※5)
段位認定は解禁されていればパスした次のランクでなくても、どのランクからでも受けられるので、七段に受からずに八段に受かっちゃうということもままある。そういう人達のことを「SAFARI難民」というんじゃよ。
今から不安です。



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