どうやら建物フェチかもしれない

古い建物がすきだ。
20歳くらいから、あちらこちらと自分の行きたいところに行けるようになり、古い建物がすきだという意識がないときから、割と行くところはそういうところだったと思う。
意識的に「古い建物キター!!!」と思ったのは東京の庭園美術館だと思う。アールデコ調の…とか言われても未だにわからないのだけど、至る所の窓や、凝った装飾に胸をさらわれてしまう。
展示も好みのものが多くて、いつだって再訪したい場所。

話は変わって、小樽は古い建物が多い。
大正・昭和初期の建物、殊にこの時代に西洋文化を取り込む心意気を感じる建物が好みのように思う。

今日は
旧寿原邸と、旧三井銀行小樽支店こと小樽芸術村へ。
旧寿原邸は土日祝しか開放されていなくて、隙を見て休みを作って訪問。

市から事業委託を受け運営している、NPO法人小樽民家再生プロジェクト副代表理事の石井さんがいらして、丁寧にいろんなことを教えていただいた。たまたま。
旧寿原邸を誰が建てたか、誰が住んでいたか、まちの成り立ち、まちづくりについてまで。
水天宮のすぐそばにあって、わたしがそこらへんに行くのは2回目なのだけど、すごく変な地形にあるなと思っていて、その由来のようなものもよくわかった。
寿原邸を建てたのは、第一次世界大戦中に小豆を独占販売して巨額を得た高橋直治、別称「小豆将軍」によるものだというのも興味深いエピソード。
小樽は日本の中でもまちづくりの市民団体がめちゃくちゃ多い場所らしく、それもそれとて興味深い(80あるうちの25は僕が作ったんだけどね、と石井さん。笑)。
取り壊しか、再生か、で議論が進む北海製缶の倉庫に関しても、循環・再生の基地にするという大きな構想があった。古本屋をはじめた話はしなかったけど、心の中で共鳴した。

旧三井銀行小樽支店は作りが銀行(当たり前)!
昭和初期のモダンな建物で着目しがちなのは、わたしの場合、壁と床。
ちなみに目当ては建物でなく、小磯良平の展示でした(明日25日まで)。挿絵も小説を彩る大事な要素なのだとわかって、ほんわか気分。無論読みたい本も増えました。

自分の足で動いて、人と会って話をすることのたのしさと、必要性を実感する一日となりました。

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