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「話せなかった人」として漫画を描いてきた6年間の事5

前の記事の続きになります。

その1はこちら


4,この6年間は場面緘黙の漫画を描く事にステータスをほぼ全振りしてきた。でも漫画描き、モノづくりが好きな人間としてまだまだやりたい事は他にも色々あるし、この先も生きていくにはお金も必要。総合的に考えて、これ以上場面緘黙の啓発だけに時間も精神も費やして生きて行くのは難しい。

について。

これについてはもはや、これまでの記事を読んでいただければ改めて説明する必要もない気はするけど…。(一応書きます。)

私はこの約6年間の間、場面緘黙の事について考えない日はなかったと思う。
緘黙漫画を描いた事は自分の人生において最大の転換期になって、得るものも大きかった。
と同時に、自己犠牲によって成り立っている部分も多く、自分の無茶さを何とかできるだけの若さ・体力があったからなんとかなっていた部分も大きいと感じている。

描き始めた時はまだ20代だったが、気が付けば私ももう30代に突入してしまって、体力・気力的にも昔ほどは無理がきかないなあ…と感じる事も増えた。
しかも実家とは物理的・精神的に距離を置いたので、いざという時頼れる親族もいないに等しい。
今の所、結婚などで新しく人間の家族ができる予定もないし、(激かわデグーのチップ君は家族にお迎えしたが。)万が一今後そういうイベントが発生したとしても、まだまだ乗り越えるべき色んな課題が残っている。

なんだかんだでここまで無事生き残る事ができた私は、この先の人生設計を真剣に考えていかなければいけない頃合いになったのだ。

もっと自分自身の事を考えつつ、自分の有限な時間をお金を得ることや今後に備えられるような使い方をしなければいけないし、漫画を描く事・ものづくりについても、自分が死ぬまでに描きたい・やりたいと思っている事はまだまだ沢山あって、できれば仕事にもつなげたい。
元々私の人生の目標は、「絵を沢山描いたなと思って死にたい」である。

そういう意味でも今までのように場面緘黙の事ばかりを考えて生きて行くのは難しい。

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…といった所だろうか。

こんな感じで、自分の精神状態の変化・いろんな出来事・6年間という時が経った事によって、今までのようにコンスタントに場面緘黙についての漫画を描いたり、自分の気持ちを発信したりするのは色んな面から見てもう難しいな、と思うように至ったのでした。


こうした事についてわざわざ文章を書く意味はあるのだろうか…?
なんか苦労自慢みたいでは…?
ネガティブな出来事も書く事によって、今後場面緘黙の啓発活動をしたいと思っている人達の足を止めてしまうのでは…?

なんて事を思っては、文章にするのを思いとどまって、でも自分の心の中だけに留めているせいでモヤモヤが消えず鬱っぽくなって…をもう半年以上も繰り返していたので、読んでくださった方がどう感じたかはわからないけど、今は文章にできて良かったなとすっきりした気持ちです。
これでやっと新たな気持ちで前に進める気がします。

今の心境に至った事自体は良い変化なのでは?と思っています。
今までやってきた事を否定するという意味ではなく、自分の無茶さに気付けたり、先の事を考えられるようになったという意味で。

今回は自分の中に溜め込んできたこの6年間の色々を書いたけど、基本的には自分なりに一生懸命生きてきて、とにかく選んだ道をこれからも前に進んでいくしかないのだ…!というのを胸に前を向いています。


正直この記事を書き始める前は、1記事に簡単にまとめきるだろうと思っていたのですが、いざ文章にしたら5つにも記事を分ける事になってしまい、(しかも数時間で書き終わるかと思いきや丸3日間もかかってしまった)
自分の考えている事をちゃんと形にしようとするとこんなに膨大な量になってしまうんだから、そりゃあ瞬時に言葉にして誰かに話すのも大変だよなあw、これも私の話せなさに繋がっているんだろうなあ…なんて改めて思ったりしました。

なんだか活動休止宣言とその理由みたいになってしまったけど、最初の記事にも描いたように今後も、お仕事をいただけたり気が向いたら、色々場面緘黙関連の何かも描いたり書いたりすると思うし、電子書籍を作るために新しく漫画やコラムなどを描き下ろす気ではいるので、今後も頭の片隅ででもモリナガアメを気にかけていただければ嬉しいです。

もし今後も継続的に応援したいと思ってくれる方、作品を先行公開で見たいと思ってくださる方がいたらpixivFANBOXで支援していただけたら嬉しいです。自分の心境なども時々綴っています。

こちらのnoteでも時々有料記事などを載せたりしています。


すっきりしたし、チップ君の漫画に関してはまたスピードアップできるのではないかな?と思います。

ここまで長々と読んでいただきありがとうございました!
今後ともよろしくお願いいたします!

2021/6月 モリナガアメ

サポートいただけた場合、ありがたく場面緘黙についての資料の購入費・漫画を描くにあたっての画材費等に使わせていただきます。個人で制作している為、少しでもサポートいただけたら幸いです。