【試写レポ】『ワース 命の値段』試写会【04_2023】

ごきげんよう。雨宮はなです。
プレジデント社様のキャンペーンに当選し、試写会で鑑賞させていただきました。
ありがとうございます!

作品について

漫画なんかでもよく見かける「人は“正しい”では動かない、“共感””理解”が重要なんだ」というのを地で行く内容でした。

映画『ワース 命の値段』公式サイト

立場は主人公と犠牲者の2つだけではない!

赤と青、モンタギューとキャピュレットのように二極化した立場からのやり合いなんだと思っていましたが、それは違いました。

ごく当たり前のことですが、主人公ひとりにさえ「弁護士」「署長」「夫」「父親」という立場があります。
それも、自分で思う立場と他者からみた立場で同じことをしていても、まったく見え方が違う。
それが非常に面白かったです。

自分が思う自分はどの立場なのか、他者からみたらどの立場なのか。
共感した台詞にNOを言われたとき、自分は何を感じるのか。

犠牲者たちも様々

ひとくちにテロの犠牲者といっても、富裕層・庶民・違法難民など様々に扱っていたのが印象的でした。
彼らの考えていることがバラバラなのがまた興味深かったです。

富裕層
「この立場になるための努力や、居続ける苦労を一緒にするな!庶民と同額なんてありえない。」

庶民
「命に値段をつけるのがそもそもおかしい!どうしても金額に反映されるなら、差をつけるべきではない!命はすべて同等の価値だ!」

違法難民
「訴えられないんですか?私たちもお金をもらえるんですか?それだけでじゅうぶんありがたいです」

私自身は庶民ですが、富裕層の言うことは最もだと思いました。
ただ、私が平均的計算式をつくるなら、現在のその人の平均賃金を〇歳までの分とします。
そこに将来上がるかもしれない見込みやボーナスは含めないものとします。

とはいえ、システム運営や対応速度の関係で同額の方が楽だし確実なので、命の価値がどうとか言わずに同額で処理したいなと思いながら観ていました。

試写会について

試写会は松竹試写室で行われました。
プレジデント社様からのご招待ということもあって、あまり若い人がいない印象を受けました。

一人で参加されている方で荷物を隣の席に置く人が多くいたのも印象的でした。
「誰か座るのかな?」と避けたのですが、その後、誰が座るでもない。
その席が空いていれば2人で来た人たちが並んで座れたのに…と残念な気持ちになりました。

さいごに

私はどうしても、主人公の仕事のしづらさに肩入れしてしまいました。
誰もかれもわがままとしか思えなかったのです。
結局、主人公は仕事を全うするために人々の話をきくという手段をとりますが、これを美談で終わらせてはいけないと強く感じました。
声を上げた人たちは、自分の命によほどの価値を感じているんだな、とも。

自分の価値を計算したくなってしまう『ワース 命の値段』は、2月23日(木・祝)より上映中!

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