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【午前十時の映画祭11】映画『シカゴ』を観てきた【27分の22】

ごきげんよう。雨宮はなです。
オープニングだけで一回分のチケット代金の価値がある作品がきました!スクリーンで観られて良かった…本当に良かった…。

※ここから先はネタバレを含みますので、ご了承いただける方のみ読み進めてください。

実はそんなに好きな作品ではなかった

数年前の私は「超有名ミュージカル作品だし、観ておかなくては!」と張り切ってTSUTAYAでBlu-rayを借りました。鑑賞した後の素直な感想は「楽曲以外、あんまり好きじゃないや。」でした。

今よりも受け入れ範囲が狭く潔癖気味だった私には登場人物のなかに魅力的だと思える者がおらず、ジャンルの違うクズをずーっと見せつけられているようで苦痛でしかありませんでした。楽曲やパフォーマンスは素晴らしいのですが、物語と登場人物を好きになることができなかったため、世間的に良作なんだろうけど好みではない、と判断しました。

好きでなかった理由にメインヒロインであるロキシー・ハートを演じているのがレニー・ゼルウィガーだったことが挙げられます。彼女自身は素晴らしい役者だと思うし職人気質なところは尊敬していますが、単純な話、彼女の演技は私には合わないことが多いのです。彼女の演じる「頭の弱い、残念なブリッ子」そのものや、ブリッ子してるときの演技がどうも苦手で身構えてしまいます。『ブリジット・ジョーンズの日記』が例に挙げやすいですが、あの下唇を持ち上げて目を細めてわがままを言う・ブリっ子をするときがどうも苦手です。そんな彼女がメインヒロインというだけで警戒心はマックスでした。

パフォーマンスの高さに拍手!

では今回改めて観なおしてみて、どうだったか…。前回ほどではありませんが、やはり”ああいった”キャラクター&演じ方のレニー・ゼルウィガーは苦手でした。パフォーマンスの高さは彼女だからこそなので、そこは惜しみない拍手をおくります。ただ、頭の弱い不倫主婦はあんなにムキムキじゃない…と思ったのは前回と一緒でした。

他のミュージカルシーンも楽曲のすばらしさに負けないパフォーマンスをみせてくれます。オープニングとしてナイトクラブでの圧巻のパフォーマンスを見せつけられるので、『バーレスク』のような展開を期待する方もいらっしゃるかもしれませんがそういう方はちょっと肩透かしをくらってしまうかもしれません。

ダンスが無くても、ノリの良い曲でなくても!外見が美しかろうが、そうでなかろうが。派手な衣装だろうが、そうでなかろうが!全曲どれもパフォーマンスが素晴らしい。楽曲が素晴らしいのはわかりきってるんです。それに負けず、舞台ではなくスクリーンでの見せ方でばっちりみせてくれた役者陣には惜しみない拍手をおくります!

スッキリ、笑えるように。

上映後、館内が全灯し退場しながら思ったのは「あぁ、私も大人になったなぁ」ということでした。未だに登場人物たちを魅力的だとは思えませんが、「そういう奴」として笑えるようになったのです。ラストのヒロイン二人のパフォーマンスも「よくやるわ」と思いながらパフォーマンスとして楽しめたのは、完全に「大人になったから」だと思いました。

時間の経過だけでなく、前回から今回の鑑賞までに観た作品たちの影響もあって、考え方や受け止め方が少し変わった:大人になったのだと自覚しました。あとはまあ、ぶっちゃけ「スクリーンマジック」ですよね。

なにはともあれ、ヒロイン二人が銃を乱射するような振り付けのパフォーマンスをするシーンはスッキリ爽快ですよ!

さいごに

自分史的にこのタイミングでスクリーン鑑賞できたのが嬉しかったです。作品に対する意識も前向きに変わりましたし。自宅での鑑賞ってどこか冷静というか、普段の調子が残っているから頭で判断しがちになると思うのです。やはりスクリーンで観て、映画を浴びて、まみれて、揉まれた状態での判断と変わるなぁと感じたできごとでした、

最後まで読んでくれてありがとうございます。
ではまた次の記事で。ごきげんよう。

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