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『紳士は金髪がお好き』は私の親友

ごきげんよう。雨宮はなです。
今回は大好きな映画を観たことが無い人に向けてオススメするべく、特徴や好きなポイントを紹介します。
今回紹介する作品は、こちら。

紳士は金髪がお好き
監督:ハワード・ホークス
出演:マリリン・モンロー、ジェーン・ラッセル

この作品が好きな理由は「大好きなマリリン・モンローの代表作だから」というだけではありません。
たしかに、マリリンがこの作品を最高のものにしているし、彼女でなければ全く別の作品になっていたでしょうが、それもベースがあってこそ。
マリリンはあくまで最後の「ひとつまみの塩」だというのが個人の考えです。

お手本のようなコメディ・ミュージカル!

主人公はショーガールで、パトロンがいて、美人だけど頭が弱くて(実はそんなことないけど)、お金が大好き…。
コテコテで胸やけがしそうだし、当時でさえ見飽きてそうな王道すぎる設定です(とくに主人公が美人ショーガール、という部分)。
でも、それがいい!そこがいい!!
シンプル・イズ・ベストです、抱えたコンプレックスとか過去のトラウマとか、闇設定は必要無い。

物語も展開もいたってシンプル。
ピンチがあろうとトラブルが起ころうと、安心して笑って観ていられるのは絶対に「なんとかなる」のがわかっているから。
主人公とその親友(ブルネットで現実的で賢い)が楽しい時間も、ピンチのときも歌って踊って、明るく笑って前向きに過ごしていると「なんとかなる」…。
結末も「現実にそんな思い描いたようなハッピーエンドがあるはずがない」と思ってしまうけれど、それぞれしっかりバッチリ理想の男をゲットして結婚までできている。

現実味がなくて、むしろこれこそ映画なんだと思えるお手本のようなコメディ・ミュージカルです。
ザッツ・エンタテイメント!

有名な楽曲の元作品!

この作品を知らなくても、「ダイヤが一番/ダイヤは女の親友(Diamonds Are A girl's Best Friends)」のシーンを観れば、あぁこの作品なのか!と思う人も多いのではないでしょうか。

それほどまでにこの楽曲の印象は強いし、あらゆるところで使われたりオマージュされていますね。
この楽曲に入る「NO!」が最強に可愛いし、その流れからこの曲になるの?!って驚くので、ぜひ本編で、作中で観て欲しいです。

この作品を知らなくても、アート作品や資料写真に使われがちなので、このピンクドレスと構図は見かける可能性が高いと思います。
オマージュで言えば、マドンナの『マテリアル・ガール』のPVや映画『ムーラン・ルージュ』あたりが有名ですね。
どちらも素敵なので、ぜひそちらも観ていただきたい。

ちなみに映画序盤に出てくる「バイ・バイ・ベイビー」という楽曲も、あちこちで使われているのでなんとなく耳にしたことがあるという人は多いはず。
こちらもチャーミングで可愛い、旅立ちが楽しくなる「いってきます」ニュアンスの強いさよならソングです。

美しい女優さん、美しい衣装

シンプルなつくり、良質な楽曲とくればあとは美しい女優さんと彼女たちを引き立たせる衣装が必要です。

そこでマリリン・モンローとジェーン・ラッセルの出番です。
彼女たちだから画面がより華やかになり、楽曲が一層楽しく聞こえ、キャラクターがもっとチャーミングに感じられ、目が離せなくなるのです。
キャスティング担当はもっと褒められるべきです。
向こう何年にも渡る名作になるためのキャスティングを成功させたのですから。

キャスティング担当と同じくらい重要な働きをしたのが、衣装担当。
この作品でマリリン・モンローとジェーン・ラッセルが身に着けている衣装って、どれも役割を果たしているし彼女たちの美しさを引き立たせているんです。
その中でも一番の大仕事はやはり、「ダイヤが一番」のシーン、特にマリリン・モンローが着用したピンクドレスでしょう。
マリリン・モンローが衣装にこだわりがあったことは有名ですが、あのドレスを用意できたのは何よりも良い仕事だったと思います。

生活のBGMにも、心のチョコレートにも

繰り返しになりますが、この映画はいたってシンプルな作品。
シンプルなハッピーエンドのコメディ・ミュージカル映画です。

集中して観てももちろん楽しいですが、生活のにぎやかしにもとても良い作品です。
お掃除や洗い物をしながら聞こえてきたら絶対に楽しいし、難しい内容でも設定でもないから「今何があった?」ってならずに済む。
とはいえ、ついつい観てしまうのが名作たる由縁なのかもしれません。

私に限ったことでいえば、この映画を観るタイミングって絶対に「楽しく過ごしたい」とか「ハッピーになりたい」ときです。
なんとなく心が元気でなくて、自分の気持ちに元気をあげたかったり、自分を笑わせてあげたかったり…心のチョコレートを必要としているときにぴったりの映画だと思っています。
冬の季節、ひとりで過ごす金曜日の夜も寒くなくなります。
お気に入りのチョコレート(実物)と無糖の紅茶と一緒に、ぜひお試しください!

まだまだ伝えきれない魅力がたくさん

今回は気軽に楽しめる、有名楽曲が使われている、美しさ満点で、私にとってどんな作品かという紹介をしました。
ですが、この作品は「このシーンの表情が」「あのときのこの台詞が」と、たった91分の中にまだまだ魅力が満載です。
また別記事で魅力を紹介できればと思います。

ではそのときまで。ごきげんよう。

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