これが小売店の未来!?N.Y発 体験型デパートShowfieldsを探る
アメマ速報の近藤です。以前の記事で「体験型マーケティング」がキてる!というお話をしました。最近だと、メキシコ料理のファストフードチェーンのタコベルがパーム・スプリングスというリゾート地にタコベルがローカルのホテルとタイアップして「タコベル・ホテル」を期間限定でオープンしました。ホテルの内装・アメニティ・プールの浮き輪までタコベルブランドで、ルームサービスではタコベルのタコスやブリトーをオーダーすることができます。
ホテル外観
ベッドルームもタコベル仕様
ルームサービスではタコベル商品をオーダー可能
この施策はアメリカで大きな話題となり数多くのメディアで取り上げられました。他にもMuseum Of Ice Cream (アイスクリーム博物館)はアイスクリームをテーマにしたポップアップイベントで「インスタ映えする」と火がつき、現在アメリカ各地をまわってイベントを行っています。
鉄則:「誰かに共有したくなる体験」を提供することが体験型マーケティング
そして最近ニューヨークに小売店の未来と言えるかもしれないデパートが誕生しました。2018年12月、N.Yに誕生した「Showfields」というデパートは非常に実験的な施策を行っています。コンセプトは「ブランドとコミュニティが提供する様々な体験を通して、素晴らしい商品を発見することができる革命的な小売店」だとのこと。
現在このお店は「House of Showfields」というテーマで期間限定で「劇場型」の運営を行っています。訪問客がお店に着くと、入り口には白黒の縞模様の滑り台があり、訪問客は滑り台を降りるとそこはMrs. Showfieldsさんの家という設定で様々なお店がエリア内に設置されています。店の店員もMrs.Showfieldsさんの下で働いているという設定、まるでアミューズメントパークのアトラクションに来た気分になります。
世界で最も興味深い小売店
家(デパート)の中には$595で購入可能なデジタルキャンバスのMeuralが飾られていたり、ローカルアーティストがデザインした作品などが混在している。2019年7月、入場チケット1000枚がイベント開始前に既に売り切れになるほどの盛況ぶりです。
Eコマースの発展により私たちは人を介さず簡単に商品を購入することができるようになりました。昔私たちがお店に行って店員さんのオススメを聞いたり、たまたま欲しい商品を発見することは皆無です。Showfieldsは私たちがお店に入って「商品を見つける喜び」を再び取り戻そうとしているのです。
写真出展:https://www.instagram.com/showfields/
このような体験を経て購入した商品・サービスは「ストーリー」として自分の記憶に残ります。私が若い頃、ぶらりと入ったCDショップでたまたま視聴して買ったCDやジャケ買いしたCDは未だに記憶に残っています。
「欲しくもないのに買ってしまう=購入における偶発的発見」はオンラインという便利なツールが登場したことにより、消滅しつつあります。だからこそ私たちが普通にしていた行為がジェネレーションZやそれより若い世代にとって新鮮に感じるのです。そして自分の心に残った体験はインターネットの力を借り、多くの人々に「共有」されるのです。まるで自分がジャケ買いしたCDを次の日、学校で友達に無理やり聞かせてた私たちのように。
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