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あめいろ
2022年2月5日 20:49
青年の言葉に、サヤカは一瞬言葉が出なかった。「.....な、何、言って」辛うじて出た言葉はどうも歯切れの悪いものになる。「いや、なんかそんな気がしたから。水色のブラ付けてるし」ブラの色関係ないだろ!というツッコミが咄嗟に出ないほど、わたしは動揺していた。「てか、フツーに考えて、死にたいとか別に思う訳.....」「あ、そう。なら良いけど」先程までのうっとうしいほどの追求とは裏腹に、あっ
2022年2月5日 20:48
『世界は灰色に澱んでいる』いつからだったか、私はそう思うようになっていた。「もうっ!最っ悪!!」降り注ぐ雨の中を夏目サヤカは駆け抜けていた。アスファルトにはところどころ水溜りが出来ており、通るたびにピチャピチャッと水が跳ねる。着ているリクルートスーツはすでにシャツまでぐっしょりと濡れていた。予報は晴れだった筈なのに。ありえない。文句をどれだけ言おうと雨が止むわけではない。サヤカは高