ベルギービールバーの店長から学んだ接客術。いかにしてリピーターが生まれるか。
僕はベルギービールが趣味である。社会人1年目の頃から、もう10年近くベルギービールを楽しんでいる。
ベルギービールの魅力は、なんと言っても種類の豊富さ。何百種類とある銘柄、そして銘柄ごとにある専用グラス。常に新しい出会いがあることにハマってしまい、当時は週2~3回のペースでバーに通っていた。
社会人1年目の当時、僕が通っていたのは港区のとあるベルギービール専門のバー。職場も家も決して近くはなかったのだけど、店長やスタッフさんが同世代だったこともあり行きやすかったのだと思う。常連さんにも仲良くしてもらい、いつしか一人でもフラッと寄るようになっていた。
ある日のこと。1杯目のホワイトビールを飲み終えるときに、いつものようにスタッフさんにオススメの銘柄を聞いた。
「何事も楽しむには専門家に従うべき」と考える僕は、ベルギービールのいろはをスタッフさんから指南を受けていたのだ。
その日は割と高額なボトルをオススメしてもらった。「高いけど、せっかくだし飲んでみるか」と思い、飲んでみた。さすがに美味しかった。
ちなみに、ベルギービールは、高い。1杯1,000円以上はしちゃう。3杯くらい飲んで、フードも頼めば平気で5,000円は超す。
社会人1年目の給料で、週に2,3回も通うようなお店じゃない笑。それでも当時の僕にとっては、今までのビールの概念をぶっ壊してくれるほどの衝撃がベルギービールとの出会いにはあり、少ない給料の多くを費やした。
2本目も飲み終え、次はどうしようかなとスタッフに尋ねた。するとどうだろう、3本目も高額なボトルをオススメされた。
さっきのも美味しかったし、せっかくだから今日は贅沢しちゃおうか。
そんな軽い気持ちでオーダーをしようとしたとき、横にいた店長がそのスタッフを制した。代わりにリーズナブルな(と言っても1,000円以上するんだけど笑)他の銘柄を用意してくれた。とても美味しかった。
その時は特段なにも思わなかった。でも後になって店長のプロフェッショナルに気付き、感銘を受けた。
10年経った今では、彼は都内の別の店舗でスタッフとして勤務している。
当時に比べると頻度は減ったが、そのベルギービールバーに行った際にはフードからビールの銘柄まですべて彼にお任せしている。
おかげさまで所得も増えたので、当時より客単価は上がっていると思ってる…笑
しかし独身生活も終わるので、家族が増えたらまたそれ相応のお値段で設計してくれるだろう。
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