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日本・スイス国交樹立150周年記念 フェルディナント・ホドラー展

訪問日:たぶん2014年?

会期:2014年10月7日(火)~2015年1月12日(月・祝)


ホドラー展は今までの人生で一番良い展覧会だった。ちょうどこの頃「いずれ愛する人たちは死ぬのだ」という事について考えていた自分にとって、一つの答えを提示してくれた気がします。

展覧会の一番最後に展示されていたのは、ホドラーの愛人が亡くなった時の姿。(『バラの中で死したヴァランチーヌ・ゴデ=ダレル』1915年)

臨終の姿にも関わらず、どこか神聖で、力強い印象を与える絵でした。初期のホドラーの絵は、あれほど死に対する悲しみ、絶望、悲壮感、暗さで覆われていたのに。

ホドラーの絵(後期)を見ていると音楽的、動的なさむしんぐを感じさせる。どこからか、低くて野太い太鼓を鳴らす音が聴こえてくるようでした。そして、彼が太鼓を持って立っている写真を見て納得。やっぱりね!リトミックに傾倒したことからも身体的な動作・リズムに強い関心を持っていたことが分かるし、それを絵に全面的に反映していったことが伺えます。

あと、展示の流れがとても優れていたと思う。前期→後期とほぼ時代順に見て、彼の死生観と画風の移り変わりが手に取るように分かりました。良かった。

それだけでなく、スイスの風景のこととか、戦争と壁画のこととか。感動的な展覧会でした。ホドラーについてはまた改めて記事を書きたいです。

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