お金 の 起源
漫画『闇金ウシジマくん』の中で、丑嶋くんは“金が全てじゃねぇが、全てに金が必要だ”と言い、喜劇王チャップリンは、人生に必要なものを“勇気と想像力と少しのお金”と言っている。私達の生活に密着しているお金とは一体何なんだろう、と思う。
昔の人が物々交換を止めて、貝殻を物品貨幣として使い始めた頃から貨幣の歴史は始まり、その後割れたり腐ったりしない金属貨幣(金貨·銀貨·銅貨)が主流とされてきた。
近世になると貿易や為替を効率的に行う為の統一化が必要とされ、19世紀から20世紀始めにかけては、各国保有の金(Gold )を貨幣の価値とみなす「金本位制」が主流となってくる。産業革命時の1816年には“金1オンス=3.17ポンド”、2度の世界大戦を終えた1945年には“金1オンス=35USドル”といった具合に、当時の覇権を持った国が主導で金から貨幣が産み出されていった。
ところが、金の保有量以上に貨幣が必要な世の中となり、1971年にはニクソン大統領が金とドルの交換を辞めると宣言し、金が通貨として使われていた歴史が終焉を迎える。その結果、各々の国の中央銀行が貨幣の量を管理する事による「管理通貨制度」が誕生し、変動為替相場制(それ以前は1ドル=350円の固定だった)の現在に至る。
こうしてみると、現在の通貨制度の歴史も浅く、そのようなものに一喜一憂したくはないと思いたいが、なかなか難しい。
さらには、貨幣史の始まりと言われていた物々交換に異を唱える有識者もいるという。
人類が作り出した奥が深い産物、それが貨幣なのかもしれない。【続く】
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