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【富山】ホタルイカの町・滑川へ

ホタルイカが光っているところ、見たい……
しかし、幻想的な青い光を放つと言われるホタルイカを実際に見るには夜の海に漕ぎ出すしかない気がする。危なそうだ。
そこで、ホタルイカ漁の季節に合わせて漁船に同行し、その光を海の上から見届けられるという特殊な観光船が富山県に存在している。
それが、滑川(なめりかわ)という町で春先に運行される「ほたるいか海上観光」の船だ。

ただ、この船に乗るのはややハードルが高い。
まず集合時刻が深夜2時という点。近隣住民以外は周辺の宿に前泊するか車を走らせる必要がある。
次に、天候の兼ね合いで出航率がかなり渋い点。雨天でなくても風や波の状況しだいで欠航するため、深夜0時〜1時頃に発表される最終判断を待つ必要がある。
先に言っておくと、私は前日夜に現地入りしたものの、船が出ず乗れなかった。(かなしみ)
また見に行けることを願いつつ、その時の流れを記しておく。

当日は新幹線で富山駅まで行き、あいの風とやま鉄道に乗り換えて滑川駅へ。18:30頃に到着。

宿泊先の「スカイホテル滑川」は駅から徒歩1分圏内にある。
名前の響きからして勝手に10階〜15階建ての建物が聳えていると思っていたので、ぜんぜん見当たらず首を傾げたが、頭上を見上げると空の広さにはっとした。
この町では4階建てが高層建築なのだ。

スカイホテル滑川外観

宿泊と観光船チケットをセットで予約していたため、フロントで説明を受けてから部屋へ。

船が出るかどうかは深夜1時に分かるというので、それまでは待機。一度寝ても良かったかもしれないが、風呂が面倒なのと目覚められる自信がないので、起きたままでいることにした。

とりあえずホタルイカを食べておきたいので、駅から近い「大衆割烹 喜安」という店へ。
カウンターの端に陣取って刺身をつまみ続けた。

刺身盛り合わせとホタルイカの刺身

店内の座敷席や個室は賑やかな地元の人達で埋まっており、仲間内の幹事役みたいなおじさんがしょっちゅう個室から出てきてカルピスの有無を尋ねたりしていた。(あった)
テレビには野球中継が映し出されていたが誰も見ていなかった。

部屋に戻った後は、YouTubeを見たりしている内に1時になった。
出航の有無が告知されるSNS投稿を確認すると、赤い背景に「欠航」の二文字が無慈悲に白く浮かび上がっていた。普通に疲れていたので、がっかりするのと同じ程度の熱量で(あ、もう寝てもいいんだ!)とも思った。
「寝るか〜〜〜〜」と呟いて風呂に入り、就寝。

翌日、ホテルの朝食を食べる。

鮭がとても美味しかった。

船が欠航したので、チェックアウト時に乗船代の全額8000円が現金で返金される。ありがとう。
また、乗船チケットも完全に紙切れと化した訳ではなく、これを見せればほたるいかミュージアムという施設に無料で入れるので向かう。

どうしても「詫びミュージアム」という言葉がよぎる

ここではホタルイカの生体展示が行われている。
ホタルイカ漁の期間中、ここの職員が毎日展示用のイカを仕入れてくるのだ。

触っていいのでつついてきた。

また、「ホタルイカ発光ショー」も見学できる。
定置網漁で見られるホタルイカの青い光は、警戒時に発している触腕の光だという。つまり、引き揚げられたのにビックリして「ギャーーー!!」と言って出している光なのだ。
発光ショーが行われるシアター内の水槽には網が沈められていて、その状況を再現することで発光を見せてくれる。
朝イチの時間帯だったが20名あまりぐらいの来場者がいて、みんなで真っ暗な中「おお〜〜!光った!」とはしゃぐのは楽しかった。

10時半頃に滑川を出発。
この後は富山市内で1泊2日を過ごす。

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