脇役の日記vol.2()

こうして仕事を終えひとりぼっちの部屋でカップラーメンを啜っていると思う。なんて無機質な味なんだろうと思う。もちろん味は濃い。ガツンと濃いのだが。何かが物足りない。何かが空っぽなんだなあと感じる。もちろんその何かはカップラーメンに求めるものでは無い。分かっている。

しかしまだ実家で暮らしていたころ。実家で食べたカップラーメンには感じなかった虚しさを感じるようになった。このような正体不明な虚しさというのはやり場がないから怖い。

突き止めようと考える。

ああ、きっとカップラーメンが美味しく食べられたあの頃は幸せだったんだろうな。家に帰ればあったかい食事があって、何をすることも無くそれにありつけた。そのなかで食べたくなるから食べるカップラーメンだから美味しかったのかも知らない。今のように無機質に安く腹を満たす目的でカップラーメンを食べるから虚しくなってしまうのかもしれない。多分そうだ。きっとそうだ。

なんてくだらないことを考えながら、YouTubeで音楽を聴いていた。長渕剛の俺らの旅はハイウェイを聞いていた。まだ長渕がフォークアイドル期に作った歌なのかな、あんまり詳しくないから分からないけど。

するとコメント欄に友部正人の大阪へやってきたのパクリだろ。と書かれていた。そんなに似てたっけと思って聴いてみたら、なるほど所々というか全体的に歌詞に同じフレーズがある。多分このことかなあ。よく分からないけど。ただオマージュというか影響を受けて書いてるだけで盗作してやろうという気持ちで書いたんじゃないんじゃないの?とも思ったが音楽の権利関係はややこしいのでこれ以上口に出すのはやめておこう。

そしてまた大阪へやってきたのコメント欄を見ると、ボブ・ディランの曲に似てると書き込みがしてあった。俺はYouTubeを閉じた。多分そのコメントはディスりではないと思うがあまりにキリがなくて嫌になってしまった。そりゃ似てる曲くらいあるだろうよ。

こうして何もする気が無くなった俺は部屋でパンツ一丁でベットにもたれ掛かりこの文章を書いている。

本来は今日は体調を崩している彼女に晩御飯を作りに行く予定でいた。お腹の調子が良くないが放っておくとすぐに食べなかったり、終わった食事をしてしまう彼女なのでこの時期くらいはどうにかしようと思ったのだが、今日はずっと寝てるから大丈夫と断られてしまった。朝からずっとメニューを考えていたのですっかり拍子抜けして自分の食事も手を抜いてしまったという訳である。

そういえばゴールデンウィーク後から高円寺にも人が増えた。当然だろう。ゴールデンウィーク明けから仕事が再開した人も多くちょうど帰宅の時間だから多くて当たり前。そもそも高円寺には人が多い。こないだゴールデンウィークが明けてすぐ仕事からの帰り道を歩いていると純情商店街の通りをテレビカメラが撮影していた。人が密集しているとでも言いたいのだろうか。

しかしそもそも仕事が再開してる企業もあり、しかも人が沢山住んでいる高円寺のそんなに広くない商店街の帰宅ラッシュの時間帯。そりゃこんな時期でも嫌でも人は通るだろう。それをわざわざ撮影して密集していますというのは如何なものだろうか。そもそも自粛しないということより自粛している人をもっと取り上げた方がいいのではないかとおもう。わからないけど。そう思う。そうじゃなかったら、ごめんなさい。

こうして文を書いていると最初はカップラーメンの話だけのつもりだったのに長々と書いてしまった。思った以上に長くなったこの文を最後まで読んでくれるやつなどいるのだろうか。それとも最後まで流し見してこの文だけを読んでいる人もいるのだろうか。分からないがとりあえず見た人はもし良かったらでいいんですけど飯を奢ってくれませんかね。なるべく栄養たくさんの飯を。

おしまい

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