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ライター中村洋太さんに学ぶ「5W1Hって大切なの?」

例文を出そう。

A「演目の後半では、2017年の現役最後に踊られたショーダンスを浅田真央さんが披露されます」
B「演目の後半では、浅田真央さんが、2017年の現役最後に踊られたショーダンスを披露されます」

2つの文章は、どちらが自然だろうか。

「どちらでもよくない?」というのが、わたしの本音だった。

内容は違うけれど、上記の例文は、以前ライター師匠の中村洋太さんに指摘された文章である。わたしがAの文章を書き、中村さんはBの文章へと赤入れした。

「池田さん、英語の文法を考えるように書いてみてください」

がっくし。ライターとして文法の基本がなっていないということか……。そんなわけで、今日はわたしが学んだ「言葉の語順」について、書いていこう。

中村さんが、わたしの弟子入りのきっかけを書いてくださいました。

「いつ/どこで/だれが/何を/どうした」の語順をベースにする

英語といえば、5W1Hである。「いつ→どこで→だれが→何を→どうした」という順番を基本にして考えてみる。

(いつ)演目の後半では

(どこで)なし

(だれが)浅田真央さんが

(何を)2017年の現役最後に踊られたショーダンスを

(どうした)披露されます

上から読んでみると……? Bの例文の出来上がりだ! 

たしかにすんなりと読めるし、リズムもいい。もちろん、内容によっては語順を入れ替えた方が良い場合もあるので、一概には言えない。ただ、これが基本であることを知っているか否かで、ライターのとして人生が大きく変わってくるのはないか、と思った。

5W1Hを意識するようになって数週間後、わたしは応用が利くようになった。

例えば、この文章の『現役最後のショーダンス』をキーワードにしたいなら入れ替えてみる。記事のエンディングへ向かうときに、良さそうじゃない?

現役最後に踊られたあのショーダンスを、浅田真央さんが披露されます。

基本の文と応用の文、どちらがしっくりくるのかを吟味できた。なんだか、自分の持っているアイテムが増えたように感じる。

人名はなるべく最初に書く

文中で人の名前がはじめて登場するとき、わたしはなるべく最初に書くようにしている。その対象者を敬うため、というのもある。しかし、もっとも重要なことは、「読者に、対象者を認識してもらうこと」なのだ。(浅田真央さんなら、心配ないだろうけど。)

対象者の名前を出したということは、当然その方の話が展開されることになるはずだ。第一印象で読者に印象づけなければ、途中で読まれなくなるだろう。だから人名は文の最初に出す。もしくは、最後だ。

演目のラストを飾るのは、浅田真央さん。

同じ言葉を使っても、順番を間違えると残念な文章になってしまう。せっかくライターとしての志が高くても、書くスキルを持っていなければ読者に届かない。

言葉のすみずみまで気を配る。それがプロのライター。基本を大切にしよう。

(記:池田アユリ)

こちらの記事は「ライターコンサルの学び」シリーズです。




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池田 アユリ@インタビューライター
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