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女性の力

「女性の力を信じなさい、いかなる努力もその貞淑な努力には勝てない」

ローマの詩人シリウス・イタリスクの叙事詩『プニカ』の中の言葉。
女性の徳を讃えた言葉である。

例えば桂 太郎(明治から大正にかけて三度の総理大臣を務めた政治家)を
助けた芸者お鯉という非常に献身的な女性がいた。
桂 太郎の心を支え、その危機を支え、病気の世話をし、それから
桂 太郎が若い頃に産ませた子供を桂家が引き取らないので自ら引き取って育て上げた。
正妻ではなかったが、最後には桂 太郎の本当の信頼を得た。

今どきの感覚とは違うかもしれないが、
貞淑なる愛の力を感じさせる女性であった。
このお鯉が伊藤博文夫人に対してはその行き届いた気配りに感嘆している。

維新の元勲たちの伝記を読むと、そういう賢夫人たちがたくさん出てくる。
まさに女性の力の偉大さを感じさせられるのである。
《渡部昇一・著》

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